熊本ヴォルターズ競り勝つ 台湾ビールレオパーズに75-70 プレシーズン戦で初の国際親善試合

【熊本-台湾】第1クオーター、ダンクシュートを決める熊本のホワイト(右上)=県立総合体育館(小野宏明)

 バスケットボール男子Bリーグ2部(B2)の熊本ヴォルターズは17日、熊本市の県立総合体育館で台湾リーグ1部の台湾ビールレオパーズとプレシーズン戦で初の国際親善試合を行い、75-70で競り勝った。

 熊本は序盤こそ先行されたが、今季加入したアーロン・ホワイトの3点シュートやフリースローで得点を重ねて38-37で折り返した。

 第3クオーターはこの日最多23得点のジャメール・マクリーンのシュートなどで57-45と12点差に広げた。第4クオーター序盤に連続失点はあったものの、守備で粘り、テレンス・ウッドベリーや今季加入した駒沢颯の得点でリードを守った。

 熊本は10月7、8日に同会場でB1から降格した滋賀との開幕2連戦に臨む。

【熊本-台湾】第3クオーター、ダンクシュートを決める熊本のマクリーン=県立総合体育館(小野宏明)

 ◆初の親善試合、勝利で飾るも残る課題

 熊本は初の国際親善試合を勝利で飾った。遠山向人ヘッドコーチは、ホームでの新チームお披露目を喜んだ一方で、試合内容については「プレシーズンを過ごしてきた中で一番良くない。メンタルが落ちていた」と厳しく評価した。

 12点差で迎えた第4クオーターで攻撃のスピードが落ちた。得点源となる今季加入のアーロン・ホワイトがゴール下に走っているにもかかわらず、パスが出ない。その間に連係ミスもあって連続失点。最後は外国籍選手を中心に逃げ切ったが、「相手に得点を詰められた時のチームの雰囲気」(本村亮輔)にも課題が残った。

 前半は新司令塔・駒沢颯らガード陣がゴール下に仕掛け、外側でフリーとなった選手が3点シュートを放つなど機能的な攻めも見えた。前線からの守備も厳しく、3週間後のリーグ開幕に向けて明るい材料もあった。

 主力の磯野寛晃の負傷離脱による影響を最小限にするため、さらなる守備の強化やホワイトとの連係なども求められそう。今季も主将を務める本村は「速い攻撃など自分たちのバスケットを詰めていきたい」と力を込めた。(廣瀬紗知)

試合後、台湾ビールレオパーズの選手たちに声援を送る観客。電光掲示板には「多謝你(ありがとう)」の文字が映し出された=県立総合体育館(小野宏明)
試合後、記念写真に納まる熊本ヴォルターズと台湾ビールレオパーズの選手や関係者ら=県立総合体育館(小野宏明)

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