【ベトナム】集合住宅でバイク充電禁止広がる、火災受け[社会]

ベトナムの首都ハノイで56人が死亡したアパートの火災後に、アパートの地下駐車場で電動バイクの充電を禁止する動きが広がっている。火災の火元が電動車両だったとのうわさがインターネット上で拡散したためで、充電が禁止されたアパートに住む電動バイクの保有者が途方に暮れている。VNエクスプレスが報じた。

充電禁止の動きは12日夜に発生した火災後に急速に広がった。詳しい出火原因は消防当局が調査中だが、ネット上では電動バイクのバッテリーが火元ではないかとのうわさが拡散したため、駐車場での充電を禁止するアパートのオーナーや管理者が増えている。

一部のアパートでは、ガソリンなどの従来車両とは別のスペースに電動バイクを駐輪するよう求めており、電動バイクの保有者の新規入居を断るオーナーも出ているという。

バッテリーが着脱可能なバイクの保有者は自室で充電しているが、着脱できないモデルの保有者は充電できない事態に陥っている。タインスアン区に住む女性は「充電させてもらえる友だちを電話で探して回っている」と明かした。

専門家は、国内で正規に流通している電動車両は品質検査を受けており、適切に充電されていれば危険性は非常に低いとして、地場ビンファストや中国系ヤデア(YADEA)などの電動バイクは安全であるとの見方を示している。一方で、中国から非正規に輸入されているモデルなどは品質証明がない車両も多く、消費者が改造を加えていることもあるため爆発や出火のリスクがあるという。

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