焼肉大手の「焼肉きんぐ」と「あみやき亭」がワンランクアップ

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焼肉店「焼肉きんぐ」などを運営する物語コーポレーション<3097>と、「あみやき亭」を運営するあみやき亭<2753>の両社がそろって業績を伸ばしている。

物語コーポレーションは営業利益が一気に2倍強に拡大したほか、売上高も初の1000億円台乗せが見込まれる。

一方のあみやき亭も営業利益が4倍強に跳ね上がるほか店舗売り上げが前年同月比110%台から120%台に上がってきた。両社ともに新しいステージにワンランクアップしたようだ。

買収効果で月次の売り上げが1ケタ上昇

あみやき亭の2024年3月期の営業利益は前年度比4.26倍の18億円を見込む。売上高は同21.2%増の346億円の予想で、コロナ禍前の2019年3月期の321億3600万円を上回る。

同社もコロナ禍の影響を受け、2021年3月期、2022年3月期は営業赤字に陥っていたが、2023年3月期に回復の兆しが表れていた。

2024年3月期の月次の売り上げを見ると、4月112%、5月103%、6月113%と100%台、110%台で推移していたのが、7月は121%、8月は129%と120%台に移ってきた。

子会社化した焼肉やホルモン焼き、焼鳥専門店などを運営するニュールック(横浜市)の、みなし取得日(支配獲得日の前後のいずれかの決算日)が2023年6月30日だったため、7月から月次売り上げの伸び(10の位)が一つ上のステージに上がったのだ。

2024/3は予想

再び拡大路線に

出店についても両社ともに積極的で、物語コーポレーションは、焼肉部門の19店舗をはじめ、ラーメン部門の18店舗など合計74店舗を予定している。2023年6月末の店舗数は665店舗のため、1年間で10%を上回る出店となる。

あみやき亭もステーキのファーストフード業態である「感動の肉と米」を中心に業態転換を含め15店舗(2023年3月末の店舗数は255)を計画している。

2024年3月期第1四半期時点で、ニュールックの29店舗が新たに加わったほか、2店舗の新規出店、3店舗の業態変更し、1店舗のリニューアルを実施済みだ。

両社はともにコロナ禍で成長にブレーキがかかった格好だが、再び拡大路線を歩み始めたようだ。

文:M&A Online

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