連勝止まったフェルスタッペン「レースが最悪のシナリオに。SCの不利がなければ優勝を狙えた」レッドブル/F1第16戦

 2023年F1シンガポールGP決勝で、レッドブルのマックス・フェルスタッペンは5位、セルジオ・ペレスは8位でフィニッシュした。フェルスタッペンの連勝は10でストップし、チームとしての連勝も15で止まる結果になった。

 11番グリッドからハードタイヤでスタートしたフェルスタッペンは、20周目、セーフティカーが出動し、多数のマシンがピットストップを行った際にステイアウトして、2番手に浮上した。しかし、他のマシンからの攻撃に耐えられず、6番手まで順位を落としたところで、ピットインしてミディアムに交換、15番手でコースに復帰した。その数周後にバーチャル・セーフティカーが出動するという不運もあったが、終盤は好調に他車をオーバーテイクしていき、5位を獲得した。

 ペレスもフェルスタッペンと同様の戦略で走った。スタート直後に角田裕毅(アルファタウリ)との接触があったものの、序盤はグリッドと同じ13番手を走行。ステイアウトによって4番手に上がった後、チームメイトと同じく、ポジションを落としていき、7番手になった時にタイヤを交換。セカンドスティントは17番手からスタート、8位でフィニッシュした。

 ペレスは終盤に起きたアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)との接触について調査された結果、大部分の責任がペレスにあったと判断され、5秒のタイムペナルティとペナルティポイント1を科された。しかし後方に十分なギャップがあったために、ペレスは順位を落とさずに済んだ。アルボンは、接触の影響でポイント圏内から脱落した。

■マックス・フェルスタッペン(オラクル・レッドブル・レーシング)
決勝=5位(62周/62周)
11番グリッド/タイヤ:ハード→ミディアム

2023年F1第16戦シンガポールGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

 今日はベストを尽くせたと思う。ペースは良かったけれど、セーフティカーのタイミングがついてなかった。それがなければ、トップ争いができる位置を走れただろう。

 今日の戦略においては、ミスを一切しないことが重要だった。終盤はミディアムタイヤでポジションを上げていき、楽しむことができた。

 今は、来週末の日本GPで優勝することを目標にしている。シーズン全勝を達成するためには、すべてのことが完璧でなければならない。今日のような日が来ることは分かっていたし、全く問題ないよ。

 僕たちがどれほどの優位を築けるかということに、誰もが注目している。でも、実際にはそれがどんなに難しいことなのかということ、たくさんのことを正しく実行する必要があるということを、誰も理解していないんだ。

(レース後のインタビューで語り)セーフティカーに関してはすべてが不利に働いた。最悪のシナリオだったと思う。今日はやれることをすべてやったし、ペースも良かった。単に、セーフティカーのタイミングが不運だったんだ。セーフティカーが少しだけでも有利に働いていたら、トップのグループと戦っていただろう。

2023年F1第16戦シンガポールGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

■セルジオ・ペレス(オラクル・レッドブル・レーシング)
決勝=8位(62周/62周)
13番グリッド/タイヤ:ハード→ミディアム

 あまり良い一日ではなかった。予想どおり、タフな日を過ごした。レースを通して苦しみ、何もうまくいかなかった。

 セーフティカーは僕たちにとって良くないタイミングで出動したし、バーチャル・セーフティカーもそうだった。今日は僕たちの日ではなかったということだね。

 他の皆とは違う戦略で走った。それが僕たちにできる最善のことだった。

 この週末を終えた今、チームとして調査すべきことも、理解すべきことも、山のようにある。今回の問題はサーキットに関連するものだと思うので、次の週末には強さを発揮できるだろう。前を向いて、日本GPに期待しよう。

2023年F1第16戦シンガポールGP セルジオ・ペレス(レッドブル)

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