猫は『鼻』を触ると嫌がる?3つの気持ちとコミュニケーションで使われる理由も

1.苦手な人には触られたくない

猫は、苦手意識をもつ相手に自分の鼻を触られることを嫌がります。

そもそも鼻を触られる以前に、顔に手を近づけられただけで避けたり逃げたり、ひどいときは「フーッ」と吹くこともあるでしょう。つまり、猫は触ろうとしてきた人を見て、嫌か嫌ではないかを判断しているのです。

猫の好き嫌いはそのような判断基準のため、中には自ら鼻をこすりつけてくる猫もいます。この場合は、その人間に対して警戒心がなく、信頼している証拠です。

2.苦手な香りやキツイ匂いが嫌だ

優れた嗅覚をもつ動物といえば犬が有名ですが、実は猫も嗅覚は発達しています。犬ほどではありませんが、猫の嗅覚は人間の20万倍以上あります。猫はその嗅覚で、安全確認や状況判断をしているのです。

そのため、自分の鼻に近づけようとする手や指に苦手なニオイが付いていた場合は、猫は当然嫌がります。フレグランスや柑橘系、ミント系などのハンドクリームやハンドソープの香りはもちろん、柔軟剤や洗剤の残り香もキャッチしてしまいます。

この場合、いくら猫が慕っている人間だったとしても、手指のニオイで避けられてしまうことがあります。

3.触られると気持ちがいい

猫の顔周りには、触られて気持ちよい部位がたくさんあります。

よく、猫が顔や頭を家具や飼い主さんにこすりつけているのは、触れられて心地よいサインです。猫の鼻にも、触れられて気持ちよいと感じる場所があり、とくに鼻の頭から眉間にむかう鼻筋は気に入っている猫が多いでしょう。

猫の鼻筋には「山根」と呼ばれるツボがあり、鼻づまりの解消を意味する場所です。鼻の頭から眉間にむけて優しくさすることで、マッサージ効果があるとされています。そのため、鼻は鼻でも、この鼻筋の部分に触れてもらいたい猫は多いかもしれませんね。

猫の「鼻」がコミュニケーションで使われる理由

猫と猫が鼻をくっつけている姿を見ることがありますよね。「キス」をしているように見えることから、「鼻キス」や「鼻ちゅー」と呼ばれています。

しかし、これは人間の感覚でいう「キス」とは少し違い、あくまでも確認のための行動です。鼻のニオイを嗅ぎ合うことで、訪れた場所や食べたものなどの情報収集をするのが目的です。

なお、相手の様子を確認すると同時に「挨拶」という意味もあります。だからこそ、猫同士でも、敵対心のない相手にしか「鼻キス」はしないのです。

そんな「鼻キス」ですが、人間に対しても行うことがあります。部位は鼻だけでなく、鼻を腕や足にくっつけてくることもありますよね。人間への「鼻キス」は、猫にとってのご挨拶であり愛情表現。猫が積極的に鼻を触ってもらいたい様子のときは、かまってほしいときや撫でてほしい合図です。

まとめ

猫の鼻は、ニオイを感じる部位であり、呼吸の補助やウイルスの侵入対策、温度を測る役割があります。人間に鼻を触られることを嫌がる猫もいますが、愛猫との関係が良好であれば、そこまで嫌がられることはないはず。猫にとって苦手なニオイの問題さえなければ、鼻を触らせてくれるでしょう。

ただし、猫の鼻を触るときは、手の平を大きく広げたり、頭を包むように迫ったりするのは厳禁です。指を1本だけ伸ばして猫に見せて、猫の方から近寄ってくるのを待つ受け身の姿勢がおすすめ。

猫は人間の指先(突起物)を、猫の鼻のような感じで見ているそうですので、もし指をさしだしたときに猫が鼻をくっつけてくれたら、仲間として認定されているというわけですね。

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