【バレーボール】慶大らしいバレーで今季初めて1セットを奪取!次につながる試合に/秋季関東大学男子1部バレーボールリーグ戦 第3戦vs日体大

第1戦、第2戦はともに悔しさ募るストレート負けを経験し、迎えた今試合。第1セットは中盤に逆転に成功するもその後反撃を許しダブルスコアまで引き離されると、そのまま大差でセットを落としてしまう。第2セットはボールが続く場面が多く、結果的にはこのセットも落としてしまうが次につながるようなセットとなる。つづく第3セットはその勢いのまま序盤からリードすることに成功し、一回も逆転を許すことなくこのセットをものにした。第4セットは中盤に1点差まで迫るも相手の鋭いスパイクをつなぎきれず、前セットのような自分たちがしたい攻撃を展開できず惜しくも敗戦した。セットカウント1-3ではあるものの勝ち取った1セットの重みは大きく、収穫ある試合となった。

2023年9月17日(日)

秋季関東大学男子1部バレーボールリーグ戦

第3戦 慶大×日体大

@キッコーマンアリーナ

得点
慶大	セット	日体大
12	1	25
16	2	25
25	3	19
19	4	25
出場選手(サーブ順)
ポジション	背番号	名前(学部学年・出身校)
OP	2	松本喜輝(環4・九州産業)
S	15	久保田健介(商2・慶應湘南藤沢)
MB	8	芳賀祐介(環3・札幌北)
OP	3	渡邊大昭(商3・慶應)
OH	1	島田航希(経4・慶應)
OH	6	山口快人(経1・慶應)
L	内田克弥(環3・松江工業高専)
途中出場
L	7	山元康生(法2・慶應)
OP	11	入来晃徳(環2・佐世保南)
21	細野一真(経3・慶應)

追い詰めれた場面でも島田が冷静に決める

第1セット、序盤から久保田健介(商2・慶應湘南藤沢)のバックトスを受けた渡邊大昭(商3・慶應)がスパイクを決めて幸先良いスタートを切る。シーソーゲームが続くように思われた3-3の場面で相手が4連続得点、芳賀祐介(環3・札幌北)のクイックもつながれてしまうがその後は再び慶大が優勢に。松本喜輝(環4・九州産業)がネット際の攻防を制し9ー8と逆転に成功する。しかし相手のタイムアウトを挟むとここから一気に反撃を許してしまう。慶大のサーブミスで2失点、サーブレシーブもなかなか安定せずあっという間に10ー16とする。渡邊のスパイクもつづけざまに相手ブロックに阻まられ一気にダブルスコアをつけられる。終盤、島田航希(経4・慶應)が冷静にブロックアウトを取るもここからの追い上げは難しく12ー25と大差での失セットとなった。

入来のプレーがチームに活気をもたらす

切り替えたい第2セット、ここからコートに入った入来晃徳(環2・佐世保南)が活躍を見せる。序盤からブロックアウトを取ると直後にはブロック1枚で相手のスパイクを止めて連続得点に貢献し2-1とする。このプレーはチームに勢いをもたらし、各自がブロックフォローなどに積極的に入ることでボールが長く続く場面が前セットよりも多くなる。しかしここでも相手の方が一枚上手だった。セットを折り返した時点では10ー13と小さいビハインドだったものの慶大のスパイクがレシーバーに上げられる場面が多くなり、さらに相手の豪快なスパイクを前にこちらの守備があと少し及ばなかった。追い込まれた場面でも入来がスパイクを決め切りチームに点をもたらすが、点差は埋まらず14ー25でこのセットを終えた。

松本がキレのあるスパイクを放つ

第3セット、出だしに芳賀のクイックが1球で返りこのチャンスボールを確実に決めると、その後は島田も好サーブで魅せなんと5連続得点。5ー3の場面では山口快人(経1・慶應)がスパイクで連続得点を奪いチームにさらなる勢いをもたらす。バックトスからの松本のキレのあるスパイク、芳賀のテンポの早い攻撃が決まり11ー6としたところで相手のタイムアウト挟むも、島田のサーブと山口のスパイクが再び光りリードを保ち続ける。終盤17ー16と迫れる場面もあったが入来のセンターアタックを号砲に再び点差を広げ、一回も逆転を許すことなく25ー19でこのセットを奪取した。勢いに乗ったら止められない、そんな慶大らしいバレーを見せつけ今季初めて1セットをものにした。

あと一歩守り切れなかった

勢いそのまま行きたい第4セット、出だしから3連続得点を許すもタイムアウトを挟んだ後はシーソーゲームに。入来が守備でも活躍し、松本も相手コートのセンターに突き刺さるスパイクを決めるが序盤の3点差を縮められないまま試合が進行する。中盤、相手のクイックに対して芳賀が同攻撃で反撃し得点につなげ、松本・山口の2枚ブロックも相手のスパイクを止め11ー12にまで迫るが、ここでのあと1点が遠かった。ブロックの横、さらには上から豪快なスパイクを決められ3連続得点を許してしまう。ここで渡邊が再度コートに入り、リベロ・山元康生(法2・慶應)の好プレーで紡いだボールからブロックアウトを取るなど逆転の兆しは見えたものの相手のサービスエースもあり20ー15と再び点差が開く。ベンチからは「攻めろ攻めろ」という声が届けられコート内の選手もそれに応えようとするが、強烈なスパイクを前に攻撃を展開することができず19ー25で試合を終えた。

第3戦にして自分たちのしたいバレーを展開でき、1ー3での敗戦ではあったものの来週以降につながるプレーができた今試合。来週は日吉記念館での開催ということもありさらに慶大らしいバレーを見られることが期待される。チーム慶大はホームで今季初勝利を狙う。

(記事:五関優太、写真:ウジョンハ)

以下、選手コメント星谷健太朗監督

――今日の試合を振り返っていかがですか

昨日に引き続きちゃんと試合を実施させていただいたことに感謝をしたいですし、苦しい状況の中で色々とそれぞれが工夫をしながらなんとか1セット取ることができたというのは良かったなと思います。

――ブロックフォローなどに入りこれまでの試合よりもボールが繋がっている印象を受けましたが、その点についてはどうですか

だんだんとセッターが安定したトスを供給できるようになったことによって、スパイカーもいろんな選択肢を持ってスパイク助走ができるようになってきていることによるリバウンドチャンスが増え、より安定した状況の中でのそういったフォローの準備がレシーバーも含めて形になってきたというのが大きな要因かなと思います。

――ここまでの3戦を通して一番大きな課題はなんだと思いますか

一番大きな課題はサーブレシーブですね。一応チーム内では多少攻撃が劣ってもサーブレシーブが安定する布陣で組んでいる中でそのサーブレシーブが機能していないのでそこは課題です。

――来週に向けて

引き続き状況は芳しくないですけれども、我々ができることが何かということにエネルギーを注いで1試合1試合持てる力を出し切れるような準備をしたいと思います。

島田航希主将

――今日の試合を振り返っていかがですか

まず1セット取れたということがすごい自分たちの収穫だなと思っていて、けど結局4セット目も相手に序盤行かれてすんなり取られちゃったので、相手の方がゲームの中で対応する能力があって実力的にはまだまだなのかなと思いました。

――第3セットの勢いのまま第4セットを取り切れなかった要因はなんだと思いますか

やっぱ自分たちは序盤にリードしてそのまま逃げ切るみたいな形でセットを取ることが多いので、逆に一番最初にブレークされちゃったのでそこが大きな敗因だったと思います。

――チーム目標の7勝4敗を達成するには残すは1敗のみですが、ここまでの成績を振り返って一言お願いします

セッターが怪我してしまうというアクシデントがあったとはいえもう少しやれた試合とかもう少しセットを取れた試合もあったと思うので、まだリーグ戦始まったばかりなのでこれから全部勝つつもりでやりたいと思います。

――来週に向けて

来週は記念館でやりやすいと思うので、早稲田と中央大で相手は強いと思うんですけど、自分たちにもチャンスはあるのかなっていう。今日の3セットみたいに良いムードで良い流れでゲームができればいいと思います。

入来晃徳選手

――今日の試合を振り返っていかがですか

途中から出て最初は足は引っ張ってたんですけど、最後の方はやっぱり決めに行くことができていたのかなというのは思います。ただだやはり中盤のポジションでライトの時に全然決められなくて、そこはほんとに決め切らないと、と思いました。

――相手ブロックがつく中でもスパイクを決めてましたが意識していたことは

自分はもうほとんど今Bチームで動いてるんですけど、Aチームに対してのブロックと同じような感じでいって、慶應のブロックで日々練習になっていたので、それでなんとか決められて良かったです。

――試合中、他になにか意識したことは

自分はほとんどもうBチームで動いてて日頃悔しいと思いながら練習に参加してました。でも今回も1セット取っただけで勝ちにつながってないし結果としては悪い方なので、次に備えてこれからチームでAチームとかBチームとかどういう風に動くか分からないのですが、日頃から練習とトレーニングを頑張っていこうと思います。

――来週に向けて

来週は記念館でやっぱり自分たちのホームということでサーブも走ると思いますし、流れとかもつかみやすい体育館でやれると思うので、ほんとに盛り上げて頑張っていこうと思います。

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