“切なく危険で、愛くるしい” 俳優・山田涼介の類まれなる表現力が炸裂『BAD LANDS バッド・ランズ』場面写真

『BAD LANDS バッド・ランズ』Ⓒ2023「BAD LANDS」製作委員会

第151回直木賞を受賞した「破門」や、「後妻業」などで人間を突き動かす欲望を描いてきた作家・黒川博行による重厚な傑作小説『勁草』(けいそう)を『検察側の罪人』や『関ケ原』など数々の話題作を手掛けてきた名匠・原田眞人監督が待望の映画化。映画『BAD LANDS バッド・ランズ』が、9月29日(金)より公開される。

このたび、『燃えよ剣』(19)で沖田総司を演じて以来、二度目の原田眞人監督作品参加となる山田涼介の新たな場面写真が解禁となった。

姉弟が向かう先は“天国”か“地獄”か?

主演は、『ある男』で「第46回日本アカデミー賞」最優秀助演女優賞を受賞した安藤サクラ。原田眞人監督作品は、本作が初参加となる。壮大なファンタジーと日常感が話題となったテレビドラマ『ブラッシュアップライフ』で主演を務めた安藤が、本作では特殊詐欺を生業とする橋岡煉梨(ネリ)を怪演している。そして、安藤サクラ演じる主人公ネリの弟・矢代穣(ジョー)役には、『燃えよ剣』以来、2度目の原田眞人監督作品の参加となる山田涼介(Hey! Say! JUMP)が抜擢された。

映画初出演を果たした『映画 暗殺教室』(15)で「日本アカデミー賞」新人俳優賞を受賞、映画『グラスホッパー』(16)で「日本映画批評家大賞」新人男優賞、2017年には『ナミヤ雑貨店の奇蹟』と『鋼の錬金術師』で「キネマ旬報ベスト・テン」新人男優賞を受賞するなど、近年俳優としての活躍も飛ぶ鳥を落とす勢いの山田。等身大で親しみを感じやすい青年からファンタジー要素の強い漫画作品の実写化まで幅広くこなすその類まれなる表現力で、今作では特殊詐欺に手を染めることでしか生きていくことの出来ない“持たざる者”の危うい姿をリアルに描き出している。一方で、血が繋がらないながらも唯一の家族であるネリ(安藤サクラ)を心の拠り所にし、愛し守ろうとするどこか憎めない“愛くるしい弟像”も同時に見事に表現されており、この2つの軸の絶妙なバランスでジョーというキャラクターは魅力たっぷりに生み出されている。

安藤サクラも絶賛「映画の歴史に残る役との出会い」

本作への出演が発表された際には、原田監督の「沖田総司が現代に甦ったらこうなるのではないか、というコンセプトのもと山田涼介に参加してもらいました。沖田以上に切なく危険な若者を演じきった涼介の天才に私は魂を食いちぎられました」という監督からのラブコールとも言えるインパクトの強いコメントが話題となり、今作で魅せる俳優としての新境地に大きな期待の声が寄せられ続けていた山田。

そんな山田は今回、『燃えよ剣』の撮影時には叶わなかったような監督や共演者とのコミュニケーションのとり方も出来たそうで、「前回はとにかく緊張していたんですけど、今回は役どころもメインだったので、自分から積極的にアドリブを考えて提案しました。そういうことを求められるのは、ちゃんと役者として見てもらえている感じがして嬉しかったですね」と撮影を振り返り、自身が描き出したジョーという役どころに自信を覗かせている。

今回が初共演となった安藤も、「ネリからはジョーを必要以上に近づかせないよう牽制するセリフが多いけど、ネリが言葉で何かを投げかけると、山田くんが必ずそれをキャッチして投げ返してくれるんです」と撮影中の山田に対し絶大な信頼を寄せており、先日の完成披露試写会の場では、「山田涼介と“ジョー”は、映画の歴史に残る役との出会いだと思う」とも評し、俳優としての山田を大絶賛。安藤との抜群の相性で生み出されたネリとジョーのバディ感は、誰も見たことが無い新しさをはらみながら、苦しいほどにリアルで切なく、そして愛しく美しい見応え抜群の143分を描き出している。

『BAD LANDS バッド・ランズ』は9月29日(金)より公開

© ディスカバリー・ジャパン株式会社