アキュラ陣営のWTR、“現役F1ドライバー”をデイトナ24時間で起用へ「アロンソではない」

 IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTPクラスにアキュラARX-06で参戦しているウェイン・テイラー・レーシング・ウィズ・アンドレッティ・オートスポートのボス、ウェイン・テイラーは、2024年の開幕戦ロレックス・デイトナ24時間レースにおいて、現役のF1ドライバーを起用することを明らかにした。

 既報のとおり、来季よりアキュラARX-06の2台体制にプログラムを拡大する彼らは、これまで小林可夢偉やフェルナンド・アロンソ、ブレンドン・ハートレーらを起用。デイトナでは4回の優勝を誇っている。

 そんなWTRが、またしても新たなトップレベルのドライバーをチームに迎え入れることになった。テイラーは詳細についてのコメントを避けたが、2019年に優勝経験を持つアロンソではない、と語っている。

「我々はこれまでに4人(のフルシーズン参戦ドライバー)を発表している」とテイラー。

「我々は(長距離戦のエンデュランス・カップに出場する)あとふたりのドライバーを発表し、最終戦後に最後のドライバー(デイトナで追加される各車の4人目)を発表する予定だ」

 2台体制下でフルシーズを戦うドライバーとしては、ジョーダン・テイラーとルイ・デレトラズ、そしてリッキー・テイラーとフィリペ・アルバカーキが発表済みだ。

 元F1ドライバーで現在はトヨタからWEC世界耐久選手権に参戦中、今年のデイトナ24ではWTRとともにドライブしたハートレーは、エンデュランス・カップのシートを得るものと噂されているが、テイラーは現在進行中のこの噂を確認することを拒否した。

 インディアナポリスに本拠を置くWTRは、チームの歴史上初めて2台体制へと拡大する来季を控え、「かなりアグレッシブに」なっているとテイラーは言う。

「実際、希望者が殺到しているんだ」とテイラー。

「すでに10分の8は埋まっている。エンジニアがあとひとり、メカニックがあと3人必要だろう。だが、現状には満足している」

「他のシリーズにいる人材を引っ張ってくることもできる。かなり自信があるよ」

「時には望みどおりのものが手に入るときもあるし、『なんてこった、今度は自分がなんとかしなければ』と思うこともある」

「この2台体制のプログラムを運営できる良いマネジメントがそろっていると思うし、ドライバーのラインアップも素晴らしいと思う。これらすべての要素を組み合わせ、HPD(ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント)と良好なパートナーシップを築く限りはね」

 テイラーによれば、セカンドカーのカーナンバーは『40』となり、今後新たなメインスポンサーが発表される予定。10号車は引き続きコニカミノルタがスポンサーを務め、リッキー・テイラーとアルバカーキがドライブすることになるという。

ウェイン・テイラー
2019デイトナ24時間レースで総合優勝を喜ぶフェルナンド・アロンソ、ジョーダン・テイラー、レンガー・バン・デル・ザンデ、小林可夢偉

© 株式会社三栄