SKハイニックス、生成型AI特化型加速器AiMXの試作品を公開

SKハイニックスは12日(現地時間)から3日間、米国カリフォルニア州マリオット・サンタクララホテルで開かれた「AIハードウェア&エッジAIサミット2023」(以下、AIサミット)で生成型AIアクセラレータカードであるAiMXの試作品を初公開したと18日明らかにした。

AIサミットは、英国のマーケティング企業キサコリサーチが主催する年次行事で、グローバルIT企業と有名スタートアップが参加してAIマシンラーニングの開発成果を共有する場だ。

※SKハイニックスの当該発表原文(ハングル):
SKハイニックスがこのサミットに参加するのは今年で3回目だ。

SKハイニックスは今回のサミットで「AI性能を加速するSKハイニクスのPIM半導体AiM」というスローガンを掲げ、GDDR6-AiMとこの製品を複数個接続して性能をさらに向上させた加速器カードAiMXの試作品を初めて披露した。

写真:GDDR6-AiM(Accelerator-in-Memory)を複数個接続して性能をさらに向上させたアクセラレータカード「AiMX」試作品(SKハイニックス提供)

PIMはメモリ半導体に演算機能を組み込んだ次世代技術で、SKハイニックスは昨年2月にPIMが適用されたGDDR6-AiMを開発したことがある。

AiMXはこのようなGDDR6-AiMチップを使用して作った大規模言語モデルに特化したSK Hynixのアクセラレータカード製品だ。

アクセラレータとは、各種情報処理と演算に特化設計したチップを使用して作られた特殊目的のハードウェア装置を指す。

生成型AIが正しく動作するためには、大量のデータを扱いながら低電力・高速で動作するメモリが必要だ。

SKハイニックスは特に、今回のイベントでメタ(Meta)の生成型AIである「OPT 13B」モデル、AiMX試作品を搭載したサーバーシステムでデモした。

GDDR6-AiMチップを搭載したAiMXシステムは、グラフィック処理装置(GPU)を搭載したシステムに比べて反応速度は10倍以上速いが、電力消費は5分の1レベルだと同社側は強調した。

SKハイテクノロジーズのイム・イチョル副社長(メモリソリューション担当)は、今回のサミットセッションの発表で「AiMXは既存のGPUに比べて高性能・低消費電力でコストも削減できるソリューション」とし、「今後も人工知能時代をリードするメモリ技術の開発を続けていく」と述べた。

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