谷原秀人は「ロングパットしか練習しない」 名手がこだわる“タッチ”

平均パット1位とグリーン上で強みを発揮して逆転優勝(撮影/今井暖)

◇国内男子◇ANAオープンゴルフトーナメント 最終日(17日)◇札幌GC輪厚コース(北海道)◇7066yd(パー72)◇曇り(観衆3128人)

3打差3位から出た谷原秀人がボギーなしの5バーディ「67」で回り、6月「ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ」に続く今季2勝目、ツアー通算19勝目を挙げた。

「第3ラウンドで回った金谷拓実くんや生源寺龍憲くんは、2人とも僕のジュニアクラシックで教えていた子。そういう子たちとプロとしてプレーができて、楽しかったですね」と笑いつつ、44歳らしい経験と技を持って勝ち抜いた。

特にパッティングが好調で、今大会4日間を通しての平均パット数は「1.5849」で大会1位。今シーズントータルでも2位につけるスタッツは、2012年から3年連続ナンバーワンとなった強みでもある。「僕はロングパットの練習しかしない」と話すように、普段ショートパットの練習はほとんど行わず、5~10mの上りと下りをひたすら転がす。何よりタッチを合わせることに重きを置いているという。

「タイプにもよると思いますが、神経質に1mを極めたりすると、逆にイップスになってしまう」とラウンド以外ではパターを握らないこともあるほど。最終日17番(パー5)では奥のカラーから6mの4打目をパターで沈め、単独首位に抜け出して勝利を引き寄せた。

クラブセッティングはシャフトやヘッドのマイナーチェンジを頻繁に行う。今週は前回優勝時とほぼ変わらないヘッドでそろえていた中で、4Iをヨネックス EZONE CB 701 フォージドから702に変更。首位に並んだ前半5番(パー5)では、残り219ydから2オンに成功してバーディを奪った。

首位スタートの香妻陣一朗、この日「66」のチャージを見せた前田光史朗ら20代を抑えての逆転劇は6月の勝利とも重なる展開だった。「若い選手の刺激をもらっているから、頑張れているのかも」と満足げな笑顔を浮かべた。

<最終日のクラブセッティング>
ドライバー:プロギア RS F(9.5度)
シャフト:グラファイトデザイン AD CQ-6(硬さX、長さ45インチ)
グリップ:イオミック

フェアウェイウッド:プロギア RS(3番15度、5番18度)
シャフト:藤倉コンポジット VENTUS TR RED(3番:重さ70g台、硬さX/5番:重さ80グラム台、硬さX)

アイアン:ヨネックス CB702フォージド(4番)、プロギア02(5番)、プロギア00(6番~PW)
シャフト:トゥルーテンパ― ダイナミックゴールド AMTツアーホワイトS400(4番)、ダイナミックゴールドEX ツアーイシュー(5番~PW)

ウェッジ:ミズノ T22 Sグラインド(48度)、タイトリスト ボーケイSM9(53度)、タイトリスト ボーケイ ウェッジワークス(59度)
シャフト:トゥルーテンパー ダイナミックゴールドZX ツアーイシュー

パター:スコッティキャメロン Goloツアーオンリー
シャフト:LAゴルフ P-SERIES-SOHO
グリップ:jumbomax ST/1.2ウルトラライト

ボール:タイトリスト プロV1x

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