秋の扇ケ浜に熱気 「シオゴリキャンプ」若者でにぎわう、和歌山・田辺市

家族連れや若者でにぎわうシオゴリキャンプ(17日、和歌山県田辺市の田辺扇ケ浜海水浴場で)

 秋になっても熱気は冷めない―。和歌山県田辺市の田辺扇ケ浜海水浴場で16~18日、「Shiogori Camp(シオゴリ キャンプ)」(実行委員会主催、紀伊民報など後援)があった。17日はマルシェやアウトドア体験、音楽ステージなどがあり、親子連れや若者でにぎわった。

 会場は海水浴場の芝生広場。ゲートをくぐると、屋台やブランコ、光のオブジェなどが並ぶ。DJ選曲によるBGMが流れる中、来場者は海を眺めながら、食事を楽しんだり、座り込んで話をしたりして、ゆったりとした時間を過ごした。海ではSUP(サップ)やヨットを楽しむ姿が見られた。

 イベント期間中は、海辺のキャンプ場にテント泊ができ、県内外からアウトドアファンが集まった。

 美浜町から家族4人で訪れた会社員男性(45)は「小学生の子どもがすぐに海に遊びに行けるのがいい。夜は波の音が心地よかった」と2泊して、海の魅力を満喫した。

 京都市から友達グループ4人で訪れた会社員の涌井金一郎さん(28)は「夜のライブイベントが盛り上がった。関西で海のキャンプ場は珍しい。サップやモルックなどさまざまな体験も楽しめた。また来たい」と笑顔を見せた。

 シオゴリキャンプは、熊野古道巡礼の際に田辺の浜で心身を清め払った儀式「潮垢離(しおごり)」に光を当て、現代風に再現するシオゴリプロジェクトの取り組み。海水浴シーズン以外でも扇ケ浜の魅力を最大限に活用しようと開催している。

 福田聖実行委員長は「思った以上に盛り上がってくれてうれしい。まちの人からも『かつてのにぎわいが戻ったよう』『田辺のまちもまだまだ頑張れる』といった声をもらった。継続、発展させていきたい」と話した。

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