<レスリング>【2023年世界選手権・特集】出場選手の声(第2日)

 

(2023年9月17日、セルビア・ベオグラード/取材=布施鋼治、粟野仁雄)


 ■男子フリースタイル61kg級・小川航大(自衛隊=3位決定戦でキルギス選手に1-2で敗れ、メダルに手が届かず)「(涙声で)最後の最後で自分の弱いところが出てしまいました。頭では分かっていても、体がうまく動かなくて…。結果的に、自分が思うような動きができなかった。気持ちの面でもっと前に出て、自分のレスリングをしなければいけなかったと思います」


 ■男子フリースタイル57kg級・樋口黎(ミキハウス=準決勝でカザフスタン選手を11-0で破って決勝に進出。パリ・オリンピック内定第1号に)「また明日の試合があるので。それしか考えていないです。優勝することしか頭にない。まず、しっかり減量します」


 ■男子フリースタイル74kg級 高谷大地(自衛隊=準々決勝で2年連続世界王者のカイル・デイクに惜敗)「ああ、悔しい。勝てたでしょ! 勝てたでしょ! 一戦、一戦、やれることをやって、それでここ(準々決勝)まで来て…。うれしい気持ちもある。(世界との)差はなくなったなあ、と。

 1年前の世界選手権で負けてから、コーチだったり、トレーナーだったり、栄養士だったり、一緒に闘ってくれて、その思いが1回戦に出ました。(デイク戦は)正直、いけるじゃん、と思ってしまった。そう思った矢先に足元すくわれた。でも、世界チャンピオンをあそこまで追い込んで、行けるところまでいった。もう少し面白くできたかな、と思います」

▲1回戦で優勝候補の一角、フランク・チャミゾ(イタリア=右)を破った高谷大地(左)。全力を出し切って、しばらく立つことができなかった


 ■男子フリースタイル79kg級・三輪優翔(ALSOK=初戦でトルコ選手に0-11で黒星)「今の自分の実力がこの位置ということが分かった。次につなげていけたらいいと思いました。(左腕のテーピングについて)けがはしていたけど、けがも実力だと思う。試合ができないほどではなかった。 (試合中にもあごが切れて出血したことについて)日本と違ってラフなプレーが多いので、日本と同じように考えてはいけない。いい経験になった。(5年ぶりの国際大会出場だったことについて)会場の規模も大会演出も日本の大会とは違う。この舞台に上がれたことは、自分でもいい経験になったと思う」


 ■男子フリースタイル92kg級・吉田アラシ(日大=準決勝で昨年3位のオスマン・ヌルマゴメドフに0-10のテクニカルスペリオリティで敗北)「いい練習をしてきたけど、足首取られて、そのままアンクルホールドで回されたのはよくなかった。明日は、今までやってきたことをしっかり出して闘いたいと思います。(初めての世界選手権の感触)違うタイプがいろいろいて、今のままでは通用しないことが分かりました。(その中でも通じたものは?)組み手ですけど、自分の組み手をしても入られることがあった。まだまだ技術が足りないと思います」

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