
[WEリーグカップ グループB第4節]ベレーザ 0-3 I神戸/9月17日/味の素フィールド西が丘
日テレ・東京ヴェルディベレーザは、9月17日にWEリーグカップのグループB第4節でINAC神戸レオネッサと対戦。16分に先制を許すと、53分と59分にもゴールを割られて、0-3で敗れた。
スコアでは完敗だが、内容で圧倒されたわけではなかった。3失点したもののピンチの数は少なく、ボールを握って相手を押し込む時間が長かった。
そのなかで、なぜゴールをこじ開けられなかったのか。攻撃を指揮する背番号10のMF木下桃香に訊いた。
アンカーでフル出場した木下は持ち前のパスやドリブルを駆使して、チャンスを創出。84分には相手GK山下杏也加のビッグセーブに阻まれたが、強烈なミドルシュートを放った。
抜群の存在感を放った20歳MFだが、試合を通じて「決定的なチャンスを作れていなかった」と振り返る。特に、53分の2失点目後は、3バックと両ウイングバックで構成する5人の最終ラインと、アンカーと両インサイドハーフで形成する中盤による“5-3”のブロックに苦しんだと明かす。
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「2点目を取られてからは、“5-3”の“3”がいるところが大きかったです。“5”の前に“3”がいると、まず、そこを割って行かなきゃいけなくて。割ったところで、(I神戸のセンターバックの土光)真代さんら対人が強い選手がいるので、打開策がなかったです」
ベレーザは今大会で初黒星を喫したが、依然グループBの首位で、最終節の次戦に勝利すれば、2年連続の決勝進出が決まる。その状況に、木下は「今日の負け方は最悪でしたけど、次があるという幸運な状況でもあるので、ラッキーなところを取り逃さないように、勝って決勝(進出)を決めたいと思います」と意気込む。
攻撃陣は苦しい台所事情ではある。今大会中に日本女子代表FW植木理子がイングランド1部のウェストハムへ移籍。さらに、FW登録の山本と土方麻椰がアジア競技大会に臨む日本女子代表に選出されたため、次戦は不在となる。
それでも、木下は「他にも試合に出たい選手はいっぱいいるので、そんなに悲観してないというか、むしろ新しい風が吹けて良いのかなと、そういう前向きな捉え方はできています」と力強く語った。
ベレーザのGS最終戦は10月1日、アウェー開催のちふれエルフェン埼玉戦だ。
取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)