【実録】仮面夫婦だったけど…“離婚”に発展したきっかけ #3「子どもの一言から…」

互いに関心も愛情も持たず、結婚生活を続けているけれど形だけになっているのが「仮面夫婦」。

進歩がなく退化ばかり目立つつながりでも何とかやっていたけど、何かのきっかけがあれば離婚に発展するのはやはり夫婦の絆がないから。

それでも、離婚は大きなエネルギーを使う決断、決して簡単ではありません。

仮面夫婦が離婚を選ぶのはどんなときなのか、男女に聞いた実際のケースをご紹介します。

「妻との仲が冷めたのは、妻がいつも近所にある実家に入り浸り、家族で過ごす時間が減っていったから。

娘が赤ちゃんの頃は実家を頼ることも理解できたけど、園に入ってからは送迎や食事まで義母や義父にお願いする妻を見て、『家族だけで過ごす時間がほしい』と言ったら『じゃああなたがご飯の用意とかしてくれるの?』と嫌味を返されて。

義実家はだんだんと僕を歓迎しなくなり、妻と娘だけが向かうなか、残業の日など自宅に戻っても誰もおらずコンビニで買った弁当を食べるのが当たり前になっていました。

自宅で三人で過ごすときももちろんありますが、妻は娘にべったりで一緒に寝ていて、僕とは夫婦らしい会話も時間もありませんでしたね。

僕は仕事が終わって帰宅してから掃除や片付けをやり、ケーキを買ってくることもありましたが、そんな僕を見ても妻は無反応で娘と僕だけが笑顔で食べる時間は、胸が痛かったです。

離婚を決めたのは、娘が小学生になって初めての参観日を、妻は父親の僕ではなく実家の両親だけに話していたからです。

娘から『どうしてお父さんは来れないの?』と聞かれて発覚したのですが、驚いて妻を問いただすと『あの子にとっては両親のほうが親だから』と返され、『僕が何回一緒に過ごしたいと言っても嫌がったのは君だろう。ご両親は僕が来ると不機嫌になって娘が怖いと言うし、僕が悪いのか!?』と初めて怒りが爆発しました。

それに驚いた妻は今度は『DVだ』と言い出し、もう夫婦じゃいられないとはっきり思いましたね。

離婚を切り出したら案の定義実家の両親が騒ぐので、家庭裁判所に離婚調停を申し立てることを告げたらやっと黙り、親権は妻だけど娘と僕が過ごす時間を邪魔しないこと、財産分与は対等にと決めました。

義両親がなぜ離婚に反対したかって、僕が妻に渡していた生活費が目当てなのですよね。

そういう醜さも目の当たりにしてとことん嫌気が差し、今は離婚して本当によかったなと思っています」(男性/41歳/公務員)

実家依存の問題は男女関係なく見聞きしますが、義実家が一方の配偶者を拒否し始めるとこんなトラブルに発展します。

家族と過ごす時間より実家を優先させる配偶者の身勝手な振る舞いは、仮面夫婦であっても自尊心を大きく傷つけるもの。

正常な家族の在り方に戻る気のない配偶者とは、仮面夫婦を続けるよりも離婚が正解のときがあるのですね。

(ハピママ*/ 弘田 香)

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