動脈硬化や心筋梗塞のリスクが高まる!生活習慣病としての高血圧とは?【図解 解剖学の話】

血圧の異常は体に問題が起こりつつあるサイン

低血圧は体に十分な血液が循環していない

血圧とは、心臓から送り出された血液によって、動脈が押し広げられるときの圧力のことをいいます。血圧計に表示される「最高血圧」は、心臓の筋肉がギュッと収縮させたときに血液が送り出されるときの圧力のことをいいます。一方、「最低血圧」は、心臓の筋肉が最も広がったときの圧力のことです。血圧が、普通の人よりも低い傾向にある場合を「低血圧」といい、低血圧のときは体に十分な血液が巡っていません。そのため酸素が体に十分に行き渡らず、めまいがしたり、朝起きてもすぐに動けなかったりします。低血圧には国際的な診断基準がなく、一般に最高血圧が100mmHg(ミリメートル・エイチ・ジー)以下をもって、低血圧と診断されることが多いようです。

高血圧は動脈硬化や心筋梗塞のリスクが高まる

私たちの体は、運動や環境の変化によって、常に血圧が上下しています。運動時は、体が酸素を必要とするため血圧が上がり、ストレスや感情の動揺などでも血圧は上昇します。このように、一時的な血圧の上昇は誰にでもありますが、病気が原因で血圧が上がることがあります。なかでも問題なのは、生活習慣病としての高血圧です。高血圧が続くと、血管にダメージを与え、血管の壁が固まって狭くなる「動脈硬化(どうみゃくこうか)」を起こしたり、心臓の血管が詰まって血液が流れなくなる「心筋梗塞(しんきんこうそく)」になることがあります。高血圧の診断基準は、最高血圧が140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上とされています。

血圧は高くなったり、低くなったりする

最高血圧(収縮期血圧)

心臓が収縮して血液を送り込んでいるとき、動脈への圧力(血圧)は高くなる

最低血圧(拡張期血圧)

血液を取り込んで心臓が拡張しているとき、動脈への圧力(血圧)は低くなる

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気になる中身を少しだけご紹介!耳はどんなふうに働いて音を感じるの?

空気の振動を電気信号に変換させ聴覚を生む

いくつもの器官を通って脳に辿り着く

耳の最初の役目は、音を集めることで、そのはたらきをしているのは外側に張り出している「耳介」です。耳介は、音を集めるアンテナで形がぼこぼこしているのは、音を正確に聞き取るためだといわれています。音の正体は音波という空気の振動です。耳介で集められた音波は、外耳道を通り、その先にある「鼓膜」にぶつかると、今度は鼓膜を振動させます。振動は、鼓膜の先にある「耳小骨」というヒトの体のなかで最も小さい骨に伝わります。耳小骨の先には、渦巻き状の「蝸牛」があり、振動が伝わると、なかにあるリンパ液が振動し、蝸牛のなかにある有毛細胞をふるわせます。この有毛細胞はピアノの鍵盤のように音程順に並んでいて、感知した振動の内容を電気信号に変換します。それが神経を通って大脳に伝わり、音として認識されるのです。

耳が遠くなるのは、有毛細胞の衰えが原因

年を取っていくと、耳から入った音が脳に辿り着くまでの間に、さまざまな問題が発生するようになります。なかでも耳が遠くなる最大の原因は、蝸牛にある有毛細胞の衰えです。有毛細胞は蝸牛の入口に近いほど高い音、奥に行くほど低い音に反応するしくみになっていますが、どんな音も同じように入口から入ってくるので高い音を担当する細胞ほどダメージを受けやすくなります。そのためヒトは、年を重ねるごとに高い音から聞こえにくくなっていきます。

音波が聴覚に変わるしくみ

①音波が鼓膜に届き、鼓膜が振動する
②耳小骨が鼓膜の振動の力を増幅する
③ふるえが蝸牛のなかを巡り、電気信号に変わる
④電気信号が内耳神経を通って脳に伝わる

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