<レスリング>樋口黎(ミキハウス)は銀、高谷大地(自衛隊)は銅でパリ内定!…2023年世界選手権・第2日(1)

▲パリ・オリンピック出場を決め、米満達弘コーチとともに喜ぶ高谷大地

 

 【ベオグラード(セルビア)】2023年世界選手権第3日は9月19日、当地で前日開始の男子フリースタイル4階級の敗者復活戦とファイナルが行われ、決勝に進んだ57kg級の樋口黎(ミキハウス)は銀メダルに終わり、3位決定戦に回った2選手のうち、74kg級の高谷大地(自衛隊)が銅メダルを獲得。92kg級の吉田アラシ(日大)は敗れてメダルを逃した。

 高谷は日本協会の定めた規定により、来年のパリ・オリンピックの代表に内定した。兄・惣亮(現拓大職)も2012・16・21年にオリンピック出場を果たしており、兄に続くオリンピック出場を達成した。

 樋口は、米国のミシガン大学卒業で昨年3位、父の国籍を選択した地元のステバン・ミチッチ(セルビア)と対戦。ポイントを取り合う展開となったあと、4-6とリードを許してしまった。終了間際の攻撃は場外と判断され、追いつくことができずに2年連続の世界王者はならなかった。

▲2点ビハインドで、終了直前に逆転を狙った樋口黎。「場外」と判定され、金メダルを手にできず

 高谷は敗者復活戦で昨年のアジア選手権2位のヌルコジャ・カイパノフ(カザフスタン)に5-3で勝って3位決定戦へ。今年の欧州選手権79kg級2位のゲオルギオス・コウギオウムチディス(ギリシャ)に先制を許してしまったが、すぐに反撃。チャンスを逃さずにフォールを決めた。

 これまでアジア選手権、アジア大会、アジア・インドア&マーシャルアーツ大会ではメダルを5個取っているが、世界選手権は2014年の世界ジュニア(現U20)選手権銅メダル以来のメダル獲得。シニアでは3度目の出場にして初のメダルを手にした。兄も2014年にこの階級で銀メダルを取っている。

 吉田は、敗者復活戦を勝ち上がってきたザヒド・バレンシア(米国)と3位決定戦で対戦。アンクルホールドの連続技などでポイントを失い、テクニカルスペリオリティで敗れた。

 各選手の成績は下記の通り。


男子フリースタイル

 【57kg級】樋口黎(ミキハウス)   2位=33選手出場《トーナメント表》
決 勝 ●[4-7]Stevan Andria Micic(セルビア)

《以下、前日に実施》
準決勝  ○[テクニカルスペリオリティ、4:18=11-0]Meirambek Kartbay(カザフスタン)
準々決勝 ○[16-14]Arsen Harutyunyan(アルメニア)
3回戦  ○[4-1]Wanhao Zou(中国)
2回戦  ○[テクニカルスペリオリティ、2:10=10-0]Georgi Valentinov Vangelov(ブルガリア)
1回戦   BYE

----------------------------------
 
 【74kg級】高谷大地(自衛隊)   3位=45選手出場《トーナメント表》
3決戦 ○[フォール、3:37=6-4]Georgios Kougioumtsidis(ギリシャ)
敗復戦 ○[5-3]Nurkozha Kaipanov(カザフスタン)

《以下、前日に実施》
準々決勝 ●[4-6]Kyle Douglas Dake(米国)
3回戦  ○[5-0]Murad Kuramagomedov(ハンガリー)
2回戦  ○[テクニカルスペリオリティ、5:37=17-5]Anthony Valencia Gomez(メキシコ)
1回戦  ○[7-2]Frank Chamizo Marquez(イタリア)

----------------------------------

  【92kg級】吉田アラシ(日大)   5位=24選手出場《トーナメント表》
3決戦 ●[テクニカルスペリオリティ、1:40=0-11]Zahid Valencia(米国)

《以下、前日に実施》
準決勝  ●[テクニカルスペリオリティ、1:22=0-10]Osman Nurmagomedov(アゼルバイジャン)
準々決勝 ○[テクニカルスペリオリティ、5:12=11-1]Gankhuyag Ganbaatar(モンゴル)
2回戦  ○[7-0]Vladislav Valiev(AIN=ロシア)
1回戦   BYE

© 公益財団法人日本レスリング協会