【米ビルボード・ソング・チャート】オリヴィア・ロドリゴ、「ヴァンパイア」首位返り咲き&ニューAL収録曲がすべてTOP40入り

オリヴィア・ロドリゴの「ヴァンパイア」が9週間ぶりに返り咲き、2週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

2023年6月30日にリリースされた「ヴァンパイア」は、7月15日付で1位に初登場した後、翌22日から9月16日付まで約2か月間TOP10に滞在し、先週の9位から今週(9月23日付)1位に返り咲いた。

7月15日 1位
7月22日 3位
7月29日 7位
8月5日 10位
8月12日 9位
8月19日 6位
8月26日 6位
9月2日 8位
9月16日 9位
9月23日 1位
※9月9日付は12位

9週間のブランクは、2013年9月28日~10月5日の2週を記録した後、パロディ動画の反響により同年12月14日付で同9週ぶりに返り咲いたマイリー・サイラスの「レッキング・ボール」以来の最長記録となる。

なお、Hot 100史上最も長い期間を経て首位に返り咲いたのは、2019年12月21日~2022年12月17日付までの4年間、通算12週の首位をマークしたマライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」で、ホリデー・ソングを除くと、チャビー・チェッカーの「ザ・ツイスト」が1年3か月3週間(1960年9月19日~1962年1月13日)という最長記録を保持している。

「ヴァンパイア」が今週首位に返り咲いたのは、2023年9月8日に発表した最新作『ガッツ』のリリース効果によるもので、今週の集計期間(2023年9月8日~9月14日)はストリーミングが82%増加の2,280万回、セールスも89%増加の4,000にそれぞれ跳ね上がり、その週売上が最も伸びた曲に贈られるSales Gainerを獲得した。

各チャートでは、ストリーミング・ソング・チャートで12位から3位にジャンプアップして、エアプレイ・チャートでは先週に続き6位(5,580万回)をキープしている。

その最新作『ガッツ』は、今週のアルバム・チャート“Billboard 200”で1位に初登場して、2021年5月にリリースしたデビュー・アルバム『サワー』に続き、2作連続のNo.1デビューを飾った。また、週間ユニットも前作『サワー』が初登場で記録した295,000を上回り、自己最高の302,000を記録している。

『ガッツ』からは、8月11日にリリースした2ndシングル「バッド・アイディア・ライト?」も、アルバムのリリース効果で各ポイントが急増し、前週の26位から7位にジャンプアップした。TOP10入りは、初登場の8月26日付で記録した10位以来、4週間ぶりのランクインとなる。

「バッド・アイディア・ライト?」は、前週から121%増加の2,210万回に急増し、ストリーミング・ソング・チャートでも26位から4位にジャンプアップして、その週最も伸びた曲に贈られるStreaming Gainerを獲得した。

エアプレイ・チャートでも、15%増加の1,620万回を記録して43位から39位に上昇し、セールスも42%増加の2,000にそれぞれ数字を伸ばしている。ジャンル別では、オルタナティブ・ソング・チャートで2週目の首位を獲得した。

今週のチャートでは、リード・シングル2曲の他にも『ガッツ』の収録曲全12曲がTOP40にランクインした。

1位「ヴァンパイア」
7位「バッド・アイディア・ライト?」
11位「ゲット・ヒム・バック!」
13位「オール・アメリカン・ビッチ」
16位「ザ・グラッジ」
19位「メイキング・ザ・ベッド」
20位「ロジカル」
23位「レイシー」
24位「バラッド・オブ・ア・ホームスクールド・ガール」
25位「ラヴ・イズ・エンバラシング」
30位「プリティ・イズント・プリティ」
39位「ティーンエイジ・ドリーム」

デビュー・アルバム『サワー』からのリード・シングル「ドライバーズ・ライセンス」も、2021年1月23日付で1位に初登場していて、オリヴィアは2作連続でリード・シングルをNo.1デビューさせている。これまで、アルバムからのリード・シングルが2曲連続で1位を獲得したアーティストはいるが、そのいずれも初登場で1位を記録したのは史上初の快挙となる。

「ヴァンパイア」の再浮上により、ドージャ・キャットの「ペイント・ザ・タウン・レッド」は先週の1位から2位にダウンしたが、エアプレイは16%増加の3,720万回に上昇していて、ストリーミングは2,730万回(2%減少)、セールスも7,000(10%減少)と高水準を維持している。ジャンル別では、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートとラップ・ソング・チャートで、それぞれ4週目の首位を獲得した。

「ペイント・ザ・タウン・レッド」は、9月22日に発売予定のニュー・アルバム『スカーレット』からのリード・シングルで、「ヴァンパイア」同様に発売週はリリース効果でポイントが上昇する可能性が高い。

ザック・ブライアンの「アイ・リメンバー・エヴリシング feat. ケイシー・マスグレイヴス」も2位から3位にダウンしたが、ストリーミング・ソング・チャート、カントリー・ソング・チャート、ロック&オルタナティブ・ソング・チャート、ロック・ソング・チャートの4つのチャートでは、各3週目の首位を獲得している。

8週連続で2位にランクインしたルーク・コムズの「ファスト・カー」も3位から4位に順位を下げたが、前週とほぼ同率の7,730万回を記録して、エアプレイ・チャートでは3週目の首位をキープした。

以下、テイラー・スウィフトの「クルーエル・サマー」が4位から5位、モーガン・ウォレンの「ラスト・ナイト」は5位から6位、シザの「スヌーズ」は7位から8位、ガンナの「FukUMean」も8位から9位にそれぞれワンランクダウンして、デュア・リパの「ダンス・ザ・ナイト」は6位から10位に順位を下げた。ミュージック・ビデオが話題の「スヌーズ」は、R&Bソング・チャートで9週目の首位を獲得している。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは9月22日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「ヴァンパイア」オリヴィア・ロドリゴ
2位「ペイント・ザ・タウン・レッド」ドージャ・キャット
3位「アイ・リメンバー・エヴリシング」ザック・ブライアン feat. ケイシー・マスグレイヴス
4位「ファスト・カー」ルーク・コムズ
5位「クルーエル・サマー」テイラー・スウィフト
6位「ラスト・ナイト」モーガン・ウォレン
7位「バッド・アイディア・ライト?」オリヴィア・ロドリゴ
8位「スヌーズ」シザ
9位「FukUMean」ガンナ
10位「ダンス・ザ・ナイト」デュア・リパ

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