
自転車による危険な運転が多く見られ、事故も増加傾向が続く中、2023年4月の道路交通法改正でヘルメット着用が“努力義務”となったが、その着用率の地域差が大きいという実態が明らかになった。
3連休でにぎわう18日午後の東京・浅草。
人混みを縫うように走る自転車が危うく歩行者とぶつかりそうになっていた。
渋谷のスクランブル交差点でも、歩行者の間をすり抜けるように自転車をこぐ人の姿も。
あわや歩行者にぶつかりそうになる危険な場面も。
ヘルメット着用“努力義務”化も着用率に地域差が
生活に身近な自転車による危険な運転。
車道のど真ん中を手放し運転で走る男性。しかも両手でスマホをいじり、目線は画面に向いているため、前を見ていない。
さらに赤信号を無視して交差点を突っ切る男性や、突然左に直角に曲がり、トラックの目の前を横切る危険な運転など、事故1歩手前のヒヤリとする場面も。
自転車事故の増加傾向が続く中、2023年4月に道路交通法が改正され、自転車に乗る際のヘルメット着用が努力義務となった。
7月に初めて行われた全国調査では、ヘルメットの着用率の全国平均は、わずか13.5%。
さらにその着用率は、地域によって差が大きいという実態が明らかになった。
都道府県別の全国No.1は、愛媛県で59.9%。
一方で、最も低かったのが新潟県の2.4%。
首都・東京は10.5%で、全体の21番目だった。
着用率全国トップ・愛媛県と東京の着用状況をウォッチ
そこで18日のお昼頃、全国トップの愛媛県と東京都でのヘルメット着用状況をウォッチしてみた。
愛媛・松山市では、子ども2人を乗せて走るママさんや高齢の女性もヘルメットをかぶって走っていた。
ヘルメットを着用した女性「(ヘルメット着用率が全国1位について)愛媛県人、なんか真面目というか、キャッチフレーズじゃないけど、『努力義務』ってなったときの使命感が(すごい)」
ヘルメットを着用した女性「(県民性?)愛媛の人がよく言われるのは、『上から言われたことに弱い』っていうのは あるかもしれないですけど、ヘルメットに関しては、自分の身を守るものとして大事」
愛媛県では2014年、自転車通学中の高校生がトラックにはねられて亡くなる事故が起きた。
以来、県立高校では登下校時のヘルメット着用が義務づけられるなど、着用率アップへの取り組みが進められてきた。
一方、東京都心は...。
ヘルメットをつけている子どもは多いものの、大人はほとんど“ノーヘル”。
子どもを乗せた母親:
まだなんかちょっと違和感というか、髪型が崩れるのが嫌だな。
子どもを乗せた母親:
なんか競技用っぽくなっちゃうから。子どもは守ってあげたいなっていうのはあるんですけど、自分のことはちょっと後回しにしてるかな。
警察庁は「学校や自治体の取り組みによって地域にばらつきがある」と分析。
着用の効果を呼びかけていくとしている。
(「イット!」9月18日放送より)