タマディック、Joby Aviation社eVTOL機の生産設備設計製作に参画。すでに納品して製造で活用

これら治具は、eVTOL機の生産ラインで使用され、特別耐空証明を取得し2023年6月にロールアウトされた機体をはじめ、現在も量産試作機の製作に用いられている。

最終組立て用治具

タマディックが納品した「最終組立て用治具」は、主翼を胴体へ組付け(ねじ止め)する工程において、主翼を結合位置へ降下させる作業で使用される。航空機であるeVTOLは、機体のみならず機体製作で使用する治具においても航空宇宙産業品質マネジメントシステム(JIS Q 9100)に沿ったプロセス(ルール、手順)で開発を行っていくことが求められる。

治具が使用されている現場

また、eVTOLには軽量・高比強度・高比剛性などの特性を有するCFRPが構造材料に用いられているため、JIS Q 9100の認証を取得しCFRP部品の生産技術(工法、治具設計)を有する航空・宇宙事業部が治具の設計を担当。製作は日本国内で行い、カルフォルニア州マリーナにあるJoby Aviation社工場へ納品した。

Aviation社が開発を進めるeVTOLは、5人乗り仕様(パイロット1名と乗客最大4名)で、電動で低騒音かつ排気ガスがゼロであると同時に、1回の充電で最長約160㎞を飛行し、最高速度約320km/hの航行が可能です。2025年には米国内での事業開始、以降は日本をはじめ国際的な事業展開を目指している。

タマディックは、戦後初の国産小型旅客機「YS-11」より航空産業に参入し、設計開発・生産技術・解析業務を通して日本の航空産業の発展に貢献してきた。当プロジェクトにおいて米国法人が営業窓口としてJoby Aviation社との仕様打合せや交渉、見積書・スケジュール提出などを行い、連携して業務を進行してきた。今後も日本・アメリカ間の円滑な業務進行を目指し、次世代エアモビリティの開発をサポートしていくとしている。

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