吉沢悠、櫻井海音が齊藤京子主演「泥濘の食卓」に出演。父と息子が“純愛モンスター”に翻弄される!

吉沢悠と櫻井海音が、テレビ朝日系で10月21日にスタートする、日向坂46・齊藤京子主演の連続ドラマ「泥濘の食卓」(土曜午後11:30)に出演することが発表された。

「泥濘の食卓」は、2016年に「悪い夢だといいのにな」で第75回ちばてつや賞大賞に輝いた新進気鋭の伊奈子氏による同名コミックが原作。主人公・捻木深愛(齊藤)がアルバイト先の店長と不倫をし、さらには店長の息子、そして店長の妻にまで近寄っていく。純粋すぎるが故に真っすぐな愛が狂気へと変わっていき、愛する相手の家庭を徐々に泥濘(ぬかるみ)へと引きずり込んでいく“パラサイト不倫”を描く。

メイン監督を務めるのは、ミステリーと人間ドラマを融合させた映画「バイロケーション」(13年)が14年にウディネ極東映画祭やストックホルム国際映画祭などへ出品され、「劇場版 零~ゼロ~」(14年)、「アンダー・ユア・ベッド」(19年)などホラー作品に定評がある安里麻里氏。メイン脚本は、14年に「隣のレジの梅木さん」でフジテレビヤングシナリオ大賞の大賞を受賞し、以降も「ラヴソング」「アライブ がん専門医のカルテ」「PICU小児集中治療室」(すべてフジテレビ系)など、恋愛から医療ものまで幅広く手掛ける倉光泰子氏が担当する。

吉沢が演じるのは、深愛がバイトをするスーパーの店長で、不倫相手となる那須川夏生。人当たりがよく、誰にでも優しく接する那須川に、バイトとして入ってきた深愛が好意を抱くようになり、いつしか深い関係に。そんな中、不倫しながらも大切に思っている妻が病気を患ってしまい、一度は深愛に別れを切り出す。

かつてはイケメンだったであろう面影を残しつつも、現在は髭を生やし、白髪交じりの疲労感や哀愁を感じさせる那須川に扮(ふん)する吉沢は、「不倫をしているおじさんという役のオファーをいただきましたが、なぜ今この話が来ているのかと考えた時に『今の年齢だからできること』なんだろうなと思いました。今回に限らずですが、自分がやってきていない役柄を演じるのは光栄でもありますが、大変です。でも、そういう経験を積んでいかないと俳優として落ちていくと思いますし、役者として経験してきた貯金で演じるというところに甘んじてはいけないと思うので、挑戦する気持ちでこの役に挑みたいです」と意欲を見せる。

そして、「原作の世界観を見ると、結構特殊な世界の話という印象を持たれると思います。安里麻里監督はいい意味で“危ない”感覚を持っている方で、作品に対する情熱がものすごく、いかにこの原作をドロドロに料理してやろうかという熱意を感じるんです。その方がメイン監督として生身の人間を動かしていく上で、不倫ドラマが好きな方や危険な世界感が好きな方がひかれるような作品になっていくのではないかと思うので、そこを楽しみにしていただけたらと思います」と手応えをうかがわせている。

一方、櫻井は、那須川の一人息子で、スーパーで出会った深愛にひかれていく高校生・那須川ハルキ役を務める。ハルキは、幼なじみから受けるクレイジーな愛情が原因で不登校になったり、父とはただならぬ関係と知っても深愛に思いを募らせていくなど、「ちょっとダークというか、闇を抱えた人物」と櫻井も評するような性格だ。「実は、最初に読んだ時はハルキが一番“まとも”な人間だと思っていたんです。でも、何回か原作を読み返すうちに、実はハルキもヤバい要素を持っているんじゃないかと思い始めたんです。深愛が父親の不倫相手と分かっても好きでい続けていたり、幼なじみの女の子に手を上げたり…そういう部分はけっして“まとも”とは言えないんですけど、一方で、そこがすごく人間っぽくて、泥臭くていいなというか『“泥濘”だなぁ!』って感じですね」と述べ、「僕はもう、ハルキの気持ちにしか共感できないです…!」とすっかり役に入り込んでいる様子。

さらに、「ハルキは本当にどんどん、ことごとく状況が悪化していくので、そこには感情移入はできないと思いますが、『あぁ、かわいそうだなぁ』と、逆にそこが面白いと思ってもらえるように、うまくエンターテインメントに昇華したいです。原作が持つパワーをそのまま引き継ぎながら、一つのエンタメとして、ドラマとして、面白いと思ってもらえる作品にしたいと思っていますので、楽しんで見ていただけたら」と意気込みを伝えている。

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