沖縄知事、欧州本部で講演 「不平等状態続いている」

NGOが催したサイドイベントで講演する沖縄県の玉城デニー知事=19日、スイス・ジュネーブ(共同)

 沖縄県の玉城デニー知事は19日午前(日本時間同日夜)、スイス・ジュネーブの国連欧州本部で非政府組織(NGO)が催したサイドイベントで講演し、米軍基地由来とされる有機フッ素化合物(PFAS)の汚染被害などの実態を訴えた。「調査すらできない不平等な状態が続いている」とも指摘した。

 玉城氏は各国の関係者ら約20人に対し、第2次大戦後に「銃剣とブルドーザー」と呼ばれる強引な手法で土地が接収され、広大な米軍基地が県内に設置された経緯を語った。

 本土復帰から50年が経過しても基地が存在し続け、日米地位協定で地方自治体の立ち入り検査もできず、PFAS汚染の原因究明さえ難しいと説明。協定の早期改正が必要との認識を示した。19日午後、玉城氏は18日に続いて国連人権理事会で2回目の演説をする予定だったが、時間切れとなり、発言機会を得られなかった。(共同)

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