秋を感じる薄紫色 朝日町でアケビの収穫最盛期に

収穫の最盛期を迎えたアケビ=朝日町大谷

 秋の味覚、アケビの収穫が県内有数の産地・朝日町で最盛期に入った。猛暑などの影響で例年より1週間ほど遅く、生産者が薄紫色をした実のつるに丁寧にはさみを入れている。

 同町あけび生産組合の堀正組合長(79)=同町大谷=は7アールの園地で5品種を栽培。例年は約1トンを収穫するが、今年は花が咲く5月中旬の気温が低かったため、半分ほどになる見込みという。また、暑さのために色付きが進まず、割れた実も多かった。堀組合長は「30年以上の栽培歴で初めての経験」とし、「苦労したが何とか色付いてくれた。丹精込めて育てた貴重なアケビ。独特の苦みを味わってほしい」と話している。

 JAさがえ西村山によると昨年の町内の出荷量は約9トンで、今年は3~4割減りそうだという。収穫は10月末まで続き、県内のほか、関東、関西に出荷される。

© 株式会社山形新聞社