第2次岸田改造内閣発足!目的は支持率アップではなかった?岸田総理の真の目的とは?選挙ドットコムちゃんねるまとめ

YouTube「選挙ドットコムちゃんねる」では、毎週選挙や政治に関連する情報を発信中です。

2023年9月19日に公開された動画のテーマは……内閣改造・党役員人事の意図は?衆議院解散は?

ゲストに選挙プランナーの松田馨氏をお招きし、内閣改造・党役員人事から見える岸田総理の意図について語っていただきました。

岸田総理の目的とは?

【このトピックのポイント】
・世界情勢を踏まえ安定した党内基盤を築くのが内閣改造の目的
・派閥の意向を反映した人事で自民党内の評判は良い
・小渕優子氏の選対委員長抜擢は名誉挽回のチャンス

第2次岸田再改造内閣の顔ぶれ

第2次岸田再改造内閣が9月13日に発足しました。

松田氏は官房長官、財務大臣、経産大臣などが留任したことを挙げ「小幅な改造だった。骨格を変えていない」とコメント。さらに、「内閣改造で支持率上げる気あんまりないんだろうなって感じ」と続けました。

MC鈴木が河野氏をはじめとするポスト岸田の留任に言及すると、松田氏はその狙いについて実績や経験、能力を評価した結果と分析。

必要性があったからこその留任であり、岸田総理について「好き嫌いとか敵味方で人事をしない印象がある」「岸田さん側から誰かを遠ざけるということはあまりない」との見方を示しました。

また、改造内閣の顔ぶれについて自民党内での評価は良いと松田氏。いわゆる入閣待機組と言われるような議員を起用したことで、派閥のバランスがうまく取れていることがその理由です。

しかし、そのような派閥を起点とした人事はメディアや国民からの印象は決して良くはありません。副大臣未経験者を含めた女性閣僚を5人起用したことは抜擢と評価することもできますが、一方で副大臣・政務官には女性が1人もいないことが批判の的となっています。

これについて松田氏は「内閣支持率よりも政策を実行していく上での仕事のやりやすさを重視したのでは」と推測。

世界情勢が不安定な中で、党内あるいは国内にいざこざを抱えることは得策ではありません。そのため派閥の意向を汲んで党内基盤を安定させたい、そして政策をスムーズに進めたい、という岸田総理の思惑が内閣の顔ぶれからうかがえるとのことです。

しかし、有権者からすると派閥の論理よりもそれぞれの能力を踏まえて適材適所に人材を配置してほしいという思いがあります。

MC鈴木「そういう意味では今回の顔ぶれに対して『適任じゃないんじゃないの』みたいな批判は実はあまり出ていないですよね」

松田氏「そうですね。むしろ族議員批判が逆にありますね」

族議員とは、特定の政策分野に精通している国会議員を指しますが、業界団体の利益と結びついているのではという批判がされています。

それに対し、松田氏は「現代は社会問題が複雑化している」という国会議員の声を紹介。族議員のように専門的な知見や経験を持つ人材が必要となる背景を説明しました。

MC鈴木も自身の政治家経験を踏まえ「あらゆる政策分野にすべて精通することは不可能」と同意。それぞれが強みのある分野を持つことが必要とした上で、専門性と業界団体との利益的な結びつきは分けて議論されるべきとの見方を示しました。

族議員が起こす不祥事について、松田氏はSNS等の発達によりマスコミや有権者の見方がより厳しくなっている点に言及。

「それを自覚した上で、国民・国家の利益になる形で動いていただけるのでは」とコメントし、有権者に対しては「お手並み拝見くらいのつもりで見ていただければいいんじゃないかと思います」と続けました。

自民党執行部の顔ぶれ

新しい党役員人事では、森山裕氏が選対委員長から総務会長にスライド。小渕優子氏が選対委員長に抜擢され注目を集めました。

松田氏はこの抜擢の意図として、初の女性総理候補として名を連ねつつも過去のスキャンダルの印象を払拭できていない小渕氏に与えられた、過去を乗り越えステップアップするための機会なのでは、と推測しました。

茂木派の小渕氏を起用したことについて、茂木氏へのけん制だとする報道もあります。しかし、松田氏もMC鈴木もそれには懐疑的な様子です。

自民党の評価が高い点から見ても、派閥のバランスを取った上での人事だと松田氏。

安倍派、麻生派、茂木派をバランス良く配置しつつ、非主流派でありながら調整力に長け高く評価されている森山氏を総務会長に据えた執行部人事について「バランスとりながらポイントを押さえている印象」と評価しました。

動画本編はこちら!

内閣改造と党役員人事はなぜセットなの?人事から見える岸田首相の意図とは?

選挙ドットコムちゃんねるは毎週火曜日から日曜日の18時に公開!

ぜひ高評価とチャンネル登録をよろしくお願いいたします!

© 選挙ドットコム株式会社