最初は違和感? 警察官がサングラス着用 パトカーや船舶活動など、長崎県民に理解を

サングラスを着用する地域警察官ら=長崎市元船町、プラタナス広場

 長崎県警は19日から、パトカーを運転する地域警察官らのサングラス着用を開始した。県警本部地域課の大庭芳輝管理官は「紫外線による健康被害を軽減するとともに、運転時の視界を確保して交通事故を防ぎたい」として県民に理解を求めている。
 同課によると、警察官にサングラス着用を公に認めるのは全国的にも珍しい。これまで白バイ隊員らが使い、他部署でも認めない規定はなかったが、市民と接する機会が多い地域警察官は慣習的に着けていなかった。
 現場の要望に応えた。貸与せず、華美な装飾を避ける条件で私用を使う。現時点で着用可能な場面はパトカーやバイク、船舶での活動時などで、巡回連絡や市民との応接時は外す。
 自動車警ら隊の長田泰次郎巡査部長(39)は業務中、西日や逆光がまぶしかったり、夏場の疲労で視力が落ちていたりするとし、「最初は(市民にとって)違和感があるかもしれないが、格好いいと憧れて『将来は警察官になりたい』という子どもが増えてくれればうれしい」と話した。

◎紫外線カット有効
 長崎県眼科医会の三島一晃会長によると、目を紫外線に長時間さらすと、眼球結膜が充血し、角膜の炎症や角膜上皮欠損を起こす危険性がある。白目組織が黒目部分に広がる「翼状片」や、水晶体が混濁し視力が低下する「白内障」などの病気から目を守る上でサングラスは有効という。三島氏は「日常的に太陽光にさらされる機会が多い職業の方々に勧めたい」としている。


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