トランク横のドアを開けると寝室!?高速バスってどうなっているの?

帰省時や出張・旅行などで利用する機会も多い「高速バス」。手頃な料金、乗り換えなしでラクラク、夜に出発する便なら寝ている間に目的地に到着できて時間を有効活用できるなど、庶民の味方ですよね。(2021年3月「なぞマチ!?」で放送)

でもその分、高速バスの運転手さんは大変なことも…。長距離運転で大変なことといえば、やはり一番は「眠気との闘い」ではないでしょうか。

そこで、愛媛・松山を起点に四国各地や西日本、関西方面への路線を運行しているJR四国バスに聞きました。

Q.ずばり、運転手にとって「眠気」は一番の敵ですよね?
A. はい。先輩方から「昔はわき腹をつねって眠気を覚ましていた」という話を聞きます。(笑) でも今は、運転手各自が健康管理をしっかり行った上で、数々の安全運転支援装置、例えば「衝突軽減ブレーキ」「車間距離警報装置」「サイドビューカメラ」「運転注意力モニター」などのサポートのおかげで、安心・安全が高まりました。

また、担当者は乗客の荷物を収納するスペースの隣にあるドアをオープン。すると…。

白い布団が敷かれたスペースが現れました。身をかがめて中に入ってみると、大人1人が横になるには十分な広さです。

実際に寝転んで手を上に伸ばすと、軽く天井に届きます。まさにウナギの寝床ならぬ、運転手の寝床です。ちなみにここは、長距離路線でパーキングエリアに停車休憩する際などに利用されるそうです。

また、長距離運転から車庫に戻るとバスの洗車を行うのも、運転手の大切な仕事の1つです。

Q. こんなに大きなバスを洗車するのは大変ですよね?
A. はい。そこは特大洗車機の登場です。手洗いだとかなりの時間がかかりますが、この機械なら3分できれいに洗い上げてくれます。

車高3m×全長12mもあるバスを洗えるものだけに、びっくりの大きさ。全高5mの洗車『凱旋門』です。

Q. 長距離を走る高速バスの給油タンクは、かなりの容量なんですか?
A. 燃料は「軽油」で、約400ℓ(普通自動車の10倍近く)入ります。燃費は約4㎞/ℓなので、計算上1600㎞走行可能です。松山からだと東北方面まで行ける計算になりますね。
※車種によってタンク容量は異なります。

車内にはWi-Fiや充電設備を完備するなど、私達の長距離移動を支えてくれる高速バス。これからも快適性・安全性・利便性はますます進化していきそうです。そして何より、私達がくつろいで(寝ている)間に細心の注意を払い、安全運転に努めてくれている運転手さんに感謝です。

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