「強固な殺意のある危険性高い犯行」自宅裏の竹やぶで赤ちゃんを出産後、放置して殺害 33歳母親に懲役6年を求刑 松山地裁

新居浜市内の竹やぶで赤ちゃんを出産後に放置し殺害したとして、殺人の罪に問われている母親の裁判で、検察側は懲役6年を求刑しました。

起訴状などによりますと、新居浜市船木の元飲食店従業員・立野由香被告(33)は、去年4月、自宅の裏にある竹やぶで男の赤ちゃんを出産後、バスタオルで覆って水路に放置し殺害したということで、殺人の罪に問われています。

松山地裁で開かれた21日の裁判で、検察側が論告を行い、その中で「強固な殺意のある危険性の高い犯行で、交際相手などへの浮気発覚を恐れ殺害におよんだ経緯に、くむべき事情はない」と非難しました。

また、被告の軽度知的障がいについても、発見の可能性を下げるためバスタオルで覆うなど状況に応じた行動が取れていて、犯行に与えた影響は限定的だとして、懲役6年を求刑しました。

一方の弁護側は、最終弁論で「被告は、赤ちゃんの鼻をふさぐといった、積極的な殺害行為はなかった」と、強固な殺意はなかったと反論しました。

その上で、「軽度知的障がいなども犯行に影響を与えた」として、懲役3年、保護観察付きの執行猶予5年の判決が妥当だと主張しました。

裁判はこれで結審し今月27日、判決が言い渡される予定です。

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