在日米海軍司令部、最新鋭USVが日本に初寄港と正式発表

By Kosuke Takahashi

米海軍の無人水上艦(USV)レンジャー(モリジュンさん9月18日撮影、提供)

在日米海軍司令部(神奈川県横須賀市)は9月21日、最新鋭無人水上艦(USV)のレンジャーとマリナーが18日に横須賀に寄港し、米海軍USVとして初めて日本に寄港したと正式に発表した。

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同司令部のプレスリリースによると、今回の寄港は、ハワイに司令部がある米太平洋艦隊が今年8月に開始した、3回目のマルチドメイン(多領域)無人能力演習「無人システム統合戦闘課題(IBP)23.2」の一環だ。IBP23.2は、5月に始まった前回のIBP23.1に続くもので、米国防総省によると、中型と大型のUSVを艦隊運用に統合し、インド太平洋での戦闘上の優位性と高度な有人・無人チーム編成を生み出すための能力とコンセプトの開発、試験、評価に焦点が当てられている。

米海軍の無人水上艦(USV)マリナー(モリジュンさん9月18日撮影、提供)

レンジャーとマリナーはUSVDIV-1(Unmanned Surface Vessel Division ONE)と名付けられた米海軍の無人水上艦隊に属している。横須賀への寄港に先立ち、USVDIV-1は米海軍と米海兵隊の大規模演習2023(Large Scale Exercise 2023)にも参加した。USVDIV-1はこの演習中、ニミッツ級空母カール・ヴィンソンを支援するために第1空母打撃群と統合し、海域認識を拡大した。

横須賀に拠点を置く米海軍第7艦隊は「統合戦闘課題(IBP)23.2は、第7艦隊の担当区域で無人水上艦を使用する初の演習であるため、今回が米海軍の無人水上艦(USV)による初めての日本への寄港となる。寄港後、統合戦闘課題23.2は、引き続きパートナー国や同盟国と共に、艦隊運用への無人プラットフォームの統合を試験、開発、評価することで、インド太平洋における戦闘上の優位性を生み出し、地域の安全と安定を確保する」と述べた。

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© 高橋浩祐