日本テレビ系で10月5日にスタートする連続ドラマ「ブラックファミリア～新堂家の復讐～」（木曜午後11：59＝読売テレビ制作。初回のみ深夜0：09）で、主人公・新堂一葉（板谷由夏）ら新堂家のライバル・早乙女家のキャストが一挙解禁された。
「ブラックファミリア～新堂家の復讐～」は、「ブラックリベンジ」（2017年10月期）、「ブラックスキャンダル」（18年10月期）に続いて、読売テレビがおくる“ブラック”シリーズ第3弾。謎の死を遂げた女子高校生の家族が、愛する娘の死の真相を追うため、ホームパーティーが行われた実業家一家やその関係者にさまざまな姿に成り済まして近づき、意外な真実を暴き復讐（ふくしゅう）していく、完全オリジナルの復讐ミステリーだ。板谷が扮（ふん）する不審死で次女・梨里杏を失った主人公・一葉のほか、その家族役で山中崇、森崎ウィン、渡邉理佐、星乃夢奈が出演する。
今回発表された5人が演じるのは、一葉たち新堂家の復讐（ふくしゅう）のターゲットとなる早乙女家の面々。実業家・早乙女秋生の“ホームパーティー”の映像が流出し、映像に登場するのは、泥酔した議員や人気俳優、アテンダーといったさまざまな業界の有力者たちだった。映像流出から1週間後、新堂家の次女・梨里杏（星乃）が謎のメッセージを残し、自身の通う高校で不審死を遂げる。さらに追い打ちをかけるように、暴露系動画配信者が生配信で「次女は担任の男性教師とパパ活をしていた」という“捏造された”スキャンダルを突然暴露。新堂家は世間から非難を浴び、家族は大炎上する。失意の最中、一葉は、早乙女家のコネと権力によって、自殺であるかのようにメディア誘導されていたことを知る。
環境コメンテーターで秋生の妻・麗美を筒井真理子、衆議院議員で秋生の息子・倫太郎を塩野瑛久、「早乙女グループ」の代表を務める早乙女家当主・秋生を平山祐介、亡くなった梨里杏の同級生だった秋生の娘・葵を瀧七海、早乙女家の元当主で秋生の父・泰造を小野武彦が演じる。
早乙女家の母・麗美は、負けず嫌いでプライドが人一倍高い。環境保全団体を運営し、環境コメンテーターとしても数々のテレビ番組に出演し、インフルエンサーとしてもマダムたちから絶大な支持を得ている。その 一方で、美への探究心もすさまじく、美しい肉体を保つために、顔と体のメンテナンスに大金をかけ、食事にも異常なほど気を使っており、専属の家政婦を雇って食事を作らせている。
筒井は「現代社会の闇が凝縮されたような、タイムリーでありながら、普遍的な二つの家族の物語だと思いました。そこにエンターテインメントの要素が加わり、とても面白く、私自身も毎話展開がとても楽しみです。麗美はセレブで表面的には悪女ですが、娘を思う母でもある。その振り幅を楽しんでいただけたらうれしいです」と作品の魅力を伝えつつ、「フィクションでデフォルメされた面白さがある作品ですので、逆に『こういう人っているかも』という生身の人間のリアリティーを出せたら、と思います。監督と話し合いながら、“実在する”麗美を日々工夫したいです。そして、そのリアリティーが皆さんに届くといいなと思っています。板谷さんが演じられる一葉、そして新堂家との対決を、視聴者の皆さんにワクワクしてもらえたらうれしいです」と語っている。
早乙女家の息子・倫太郎は、自信過剰で傲慢な性格。自分のことを天才だと思っている。気分屋でキレやすく、学生時代からトラブルを起こしては、そのたびに秋生と泰造にもみ消してもらっていた。父親譲りの女好きで、女性関係のトラブルも絶えないが、すべてお金で解決してきた。その甘いマスクと秋生のコネと金の力で衆議院議員に当選。しかし、ホームパーティーでの泥酔動画が拡散し、議員を辞職するが、1年後に再当選する。
塩野は「最初、台本を拝見した時、まずすごくワクワクドキドキする作品だなと思いました。その中で、復讐される側の人間である倫太郎を演じるのですが、果たして倫太郎はどういった人物なのか？ 復讐されるべき人間なのかどうか？といったところが、どんどん明らかになっていくさまが、僕自身も楽しみですし、視聴者の皆さんにも楽しみにしていただけたら、と思っています。最終的に、この家族と家族の対決がどうなっていくのか？ 見守っていただけたらうれしいです」と期待し、「今回、多くの先輩方に囲まれた現場なので、いろいろと胸を借りるつもりでいます。その中で、倫太郎という役が、現場をかき乱せるようなすてきな人物になるよう、努力いたします！」と意気込んでいる。
早乙女家当主・秋生は、判断力、決断力、行動力に優れる一方、冷酷な一面も持ち合わせており、期待に応えられない社員や下請けをあっさりリストラし人の恨みを買うことが多く、トラブルが絶えないため、裏の人脈を使って問題を処理してきた。35歳の時に、父・泰造から会社を譲り受け、代表取締役社長に就任。以後、会社は新規事業を積極的に開拓し、多くの顧客を獲得している。
平山は「秋生は、序盤からすごく黒幕っぽく見える、『こいつが一番悪いヤツなんじゃないか？』と思わせるような男です。もちろんキャラは濃くて、特異な性格のようにも見えますが、変わり者が多い早乙女家の中で、その軸をちゃんと保つような位置付けの存在だとも思っています」と役柄を紹介。そして、「心の奥の方に何かを我慢している、言えないことがある、抱え込んでいる…みたいなところが、チラッチラッと見えてくるといいな、と思います。ただの変人とは思われないようにしたいです（笑）。そして、縦横無尽に動き、権力者としてのいい面も悪い面も存分に発揮している秋生ですが、その実、内側にひた隠しにしている秘めたるものを、見ている方ものぞき見たくなるような、そんなたたずまいが表現できるといいな、と思っています」と役づくりに触れた。
早乙女家の娘・葵は、控えめでおとなしくて無表情のため、周りからは何を考えているか分からないとよく言われていた。高校時代まで、両親の引いたレールの上をただ歩く人生を送ってきたが、実はいつか韓国で働きたいという夢を抱いている。父親がたびたびよくないパーティーを催していることは知っており、嫌悪感を抱いているが、本人に言うことはできない。
「出演できてうれしいです！」と声を弾ませる瀧は、「今回演じる葵は、すごくいちずに何かを好きになれる女の子。私自身は、好きなものがすぐ変わることが多いので、そのいちずさは自分との大きな違いかな、と思っています。あと、葵はお嬢様ということもあり、奇麗めでフリルがたくさんあるようなお洋服をよく着ているのですが、普段はカジュアルな服装でいることが多いので、見た目から普段と違うことに挑戦できるのもすごくうれしいな、と思います。実は私、少しおじさんみたいなところがあったりします（笑）。なので、今回のお芝居では、そういう部分は封印して、奇麗で品のある葵になれたらいいな、と思います。頑張ります！」と普段の自分とは異なるキャラクターを演じることに、より一層意欲を燃やしている。
早乙女家の元当主・泰造は、かつてはリスクや重圧に直面しても恐怖や不安を感じない強靭なメンタルで会社を引っ張っていたが、愛妻の死がきっかけに仕事を引退。社長の座を息子の秋生に譲り、隠居生活を送っている。
小野は「役柄は、板谷由夏さん演じる新堂一葉を中心とした新堂家の復讐の対象である早乙女家の家長、早乙女泰造です。早乙女グループの創業者であり、息子の秋生に事業を譲ったとはいえ、グループ、一家にとってまだまだ大きな存在です。台本を読んだ時は、その存在感が大事だと思いました」と印象を明かし、「私自身も結末をまだ知らないので、どんな結末になるのか楽しみにしている部分があります。ただ、今ある材料や情報の中から、視聴者の皆さんにハラハラドキドキしていただけるように何をチョイスして演じるか、監督とも相談しながら撮影に臨むつもりです」と、撮影に向けた心境を話している。
そして、主題歌が、オリヴィア・ロドリゴの「ヴァンパイア」に決定したことも発表された。「ヴァンパイア」は、ロドリゴの元恋人に対する怒りや後悔の気持ちを乗せた、生々しいボーカルが印象的だ。世界的にも大ヒットを記録中のこの楽曲が、復讐を誓う新堂家の心情とも重なり、ドラマの世界観を盛り上げていく。
ロドリゴは「私の新曲『ヴァンパイア』を、ドラマ『ブラックファミリア』の主題歌に選んでもらったことをすごくうれしく思っています！ 皆さん、ぜひ聞いてください！」とメッセージを寄せている。
