日銀、緩和策修正の影響を点検 22日に金融政策を決定

日銀本店

 日銀は21日、金融政策決定会合を2日間の日程で始めた。22日に当面の金融政策を決めて公表する。日銀は7月の前回会合で大規模な金融緩和策を修正し、長期金利の上限を0.5%から1%に引き上げた。今回の会合では、この修正が経済や市場に与えた影響を点検する。新型コロナウイルス禍からの回復途上にある景気や物価の動向、中国など海外経済の減速リスクも確認する。

 日銀は賃金の上昇を伴うかたちで物価上昇率を2%に安定させる目標を掲げている。低金利で経済を下支えするため、大規模緩和策では短期金利をマイナス0.1%とし、長期金利が1%を超えた場合は市場で国債を無制限に買い入れて1%以下に抑える仕組みにしている。

 7月の会合では、市場で長期金利が上昇傾向にある場合、それまでの上限だった0.5%以下に無理に抑えようとすると、本来は市場で決まる金利にゆがみが生じてしまうため、上限を1%に引き上げて市場機能を改善することにした。

金融政策決定会合に出席するため、日銀本店に入る植田総裁=21日午前

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