耐震性能が現在の基準満たせず……三鷹こ線人道橋、2023年12月頃から撤去工事に着手

三鷹こ線人道橋(写真:三鷹市)

JR東日本八王子支社はこのほど、中央線三鷹~武蔵境間に架かる三鷹こ線人道橋の撤去に着手すると発表しました。

着手は2023年12月頃を予定しており、工事完了までおよそ2年ほどを見込んでいるということです。工事が始まればこ線人道橋は通行できなくなりますので、通行の際は三鷹駅寄り「堀合地下道」をご利用ください。

三鷹こ線人道橋は、旧三鷹電車庫建設にともない、当時の鉄道省が1929(昭和4)年に設置したものです。古い設計基準で建設されているため、耐震性能が現在の基準を満たしておらず、利用者や鉄道の安全安定輸送に支障をきたすことが想定されることから、安全確保の観点から撤去されることとなりました。

三鷹ゆかりの文学者で世界的に有名な太宰治が好んだ場所としても知られます。三鷹市によりますと、その文化的価値は高く、市民にも人気の施設です。市はJR東日本と連携し、こ線橋の一部を譲り受けて保存や映像・画像等での記録など、記憶と記録を残す取り組みを行っていくと発表しています。

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