F1キャリア2勝目を上げたサインツ。“夏休み中のエンジニアたちとのミーティング”がターニングポイントに

 カルロス・サインツは、F1のサマーブレイク中にフェラーリのエンジニアたちと行ったミーティングが、レースウイーク全体を通してパフォーマンスを向上させるのに重要だったことがわかったと述べている。

 先週末に第16戦シンガポールGPでF1キャリア2勝目を挙げたサインツは、フェラーリの自分のガレージに新たな強みと一貫性をもたらした。サインツの目覚ましい勝利は、同様に印象的なパフォーマンスが見られた土曜日の予選が基礎になっており、イタリアGPに続いて2戦連続でポールポジションを獲得した。

2023年F1第16戦シンガポールGP カルロス・サインツ(フェラーリ)がポールポジションを獲得

 シンガポールGPでの勝利の後、最近の確かなパフォーマンスと一貫性はどこから来ているのか尋ねられたサインツは、2023年シーズンにおける彼のターニングポイントとなった、F1のサマーブレイク中に行ったエンジニアたちとのミーティングを挙げた。

「マシンとドライビングの理解の点では、サマーブレイクの前もすでにあらゆることについてまずまずの感触があったと思う」とサインツは説明した。

「サマーブレイク中にエンジニアたちとミーティングを持ち、週末全体をまとめ始めるには何ができるか話し合った。なぜなら僕たちにペースがあることは明らかだったし、優れた仕事をしていたが、すべてをまとめ上げてはいなかったからだ」

「そこを改善し、後半戦に向けて一貫性のあるパフォーマンスを出すために何ができるか話し合った。今年は間違いなくポテンシャルがあるからね」

 F1のサマーブレイク明け1戦目オランダGPでは、サインツはチームメイトのシャルル・ルクレールより3つ上のポジションの予選6番手につけ、レースを5位でフィニッシュした。また、イタリアGPおよびシンガポールGPの土曜日には明らかにルクレールを上回っていた。サインツは、エンジニアたちと行った努力が実を結んだことを誇りに感じた。

「ザントフォールトは素晴らしい週末だった。モンツァはほぼ完璧だったし、ここでも完璧な週末だったと感じている」

「行った仕事と分析についてはとても満足で誇りに思っているし、今週末のようなスピードも発揮することができた」

「こうしたことはいつも報われるし、今ではすべてをうまくまとめることができている。エンジニア、メカニック、チームの全員のためにとてもうれしく思っている」

2023年F1第16戦シンガポールGP カルロス・サインツ(フェラーリ)

 ポールポジションと完全勝利の両方を手にしたサインツは、今後のF1レースに大きな自信を持つだろう。しかしサインツは、今週の日本GPについては慎重な姿勢を見せている。

「2戦連続で素晴らしい週末を過ごしたが、このふたつのコースは僕たちのマシンに合っていたと思う。特にここは、高ダウンフォースのコースだ」

「はるかに優れた高ダウンフォースパッケージをここに持ち込むためにチームが行った努力を、心から誇りに思っている。ザントフォールトよりもずっと競争力があった。でも今後は厳しい週末になると思うし、表彰台を争うことはないと思う。5位や6位につけるだろうね」

「そうした週末においてチームとマシンができる最大限のことがそれなら、確実にその状態を維持する必要がある」

「でもそれ以上に僕が誇りに思っているのは、今年の1回の優勝のチャンスに、チームがプレッシャーのなかで応えてくれたことだ」

「僕もそれに応え、レッドブルやあの状況から与えられたひとつのチャンスによって、完璧な週末をまとめ上げることができた。フェラーリが行っていることや、レース運営の点における進歩がよく表れているよ」

© 株式会社三栄