日大ラグビー部でいじめか 警視庁に被害届、捜査へ

警視庁

 日本大ラグビー部で昨年、部員1人から「制汗スプレーのガスに火を付け、体に近づけられるいじめを受けた」との訴えがあり、大学が設置した第三者委員会が調査していたことが21日、関係者への取材で分かった。今夏に報告書をまとめ、おおむね事実と認定したという。捜査関係者によると、部員は被害届を警視庁多摩中央署に提出し、21日に受理された。警視庁は暴行容疑で捜査する方針。

 関係者によると、昨年5月に被害を受けたという内容の訴えだった。火を近づけた部員は退部し、当時の監督は辞任した。「火を付けるよう指示した部員が他にいる」との情報もあったが、特定できなかった。

 被害に遭った部員から「昨春、ユニホームを盗まれ、インターネットで売られた」との申告もあった。調査では解明できなかったという。

 大学側は今月の評議員会で調査結果を報告した。日大広報課は取材に「詳細は回答を控える。当該行為は許されるものではなく、新たな監督による指導体制で、健全な競技生活や安心できる寮生活を実現すべく努力している」と説明した。

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