被災時に活躍 移動するオフィス

【動画】被災時に活躍『移動するオフィス』

災害時、停電になり被災地の復旧の妨げになるケースもあります。そんな中、力を発揮する車があると聞き取材しました。コンセプトは「移動するオフィス」です。広島空港の近くにある巨大な施設。建設機械などのレンタル最大手、「アクティオ」が展開する「広島テクノパーク」です。およそ1万7000台の機器を保管しておりさまざまな災害時、機材の貸し出しにいち早く対応していきました。

■塚原 美緒 気象予報士

「ここは災害時には防災拠点として様々なアイテムを貸し出す役割を持っています。そして、こちらもそのアイテムの一つということなんですが、見ると普通のワゴン車ですよね」

秘密は車の中にあるということで入ってみると。

■塚原 美緒 気象予報士

「えっ車の中に机がある?なんですかこの快適空間、モニターもありますよ!」

パソコンを接続することができるモニターが備えつけられていました。

■ アクティオ 糸永恵梨香さん

「車内でデスクワークができますし、こちらには、冷蔵庫が完備されていますし、快適なオフィス空間を過ごすことできます」

コンセプトは、「移動するオフィス」。車内では2人同時にデスクワークができ、さらに、最大3人が休むことができるスペースも確保しました。最大の特徴は、電力を自力で賄うことです。走行しながら充電するほか、ソーラーパネルも備え太陽光発電で電力を蓄えます。

■ アクティオ 糸永恵梨香さん

「このような機能を持ちますので有事の際に自治体さんの休憩所や事務所として活用が期待されております」

災害時には、被災現場に近い所で、デスクワークや休憩ができ、復旧に向けた調査などが迅速に行えます。2022年3月の福島県沖地震でも、前線基地や休憩所として活躍しました。

「大きいですね!」「こちらは超大型発電機です」「プレハブ小屋くらいのサイズがありますけど」

大きさは、大型発電機と言われるサイズのさらにおよそ4倍。一台で一般家庭の90軒分の電力をまかなうことができます。

■ アクティオ 糸永恵梨香さん

「一般家庭は100ボルト、200ボルトの電源ですが、こちらの発電機は6600ボルトの高圧電源となっております。ビルや工場が停電した際に要請がございます」

周囲の環境に配慮し、発電時の音も抑るよう設計されているということです。全国の350以上の自治体と災害協定を結んでいるアクティオ。広島県内でも10の自治体と連携し災害時に重機を貸し出しています。

■アクティオ広島テクノパーク統括工場工場長代理兼中国支店・四国支店業務部長 福田正樹さん

「これから起こりうる災害、そういった所のお客様の現地の皆様の声ですかね。そういった所をくみ取っていくのが私たちの仕事と思っておりますし、また、支援現場だけではなくて近隣住民の方々に頼りにしていただけるようなそういった工場でありたいと思っています」

【2023年9月21日 放送】

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