ブライトンのEL初陣はホームでギリシャ王者に屈す…三笘薫は先発でELデビューも決定的な仕事には至らず【EL】

[写真:Getty Images]

ヨーロッパリーグ(EL)のグループB第1節、ブライトンvsAEKアテネが21日にブライトン&ホーヴ・コミュニティ・スタジアムで行われ、アウェイのAEKアテネが2-3で勝利した。なお、ブライトンのMF三笘薫は86分までプレーした。

昨シーズンのプレミアリーグを6位でフィニッシュし、クラブ史上初のEL出場を果たしたブライトン。その注目の初陣はホームにギリシャ王者AEKアテネを迎えた。

リーグ戦でニューカッスル、マンチェスター・ユナイテッドと強豪相手に連勝のシーガルズは前節から先発7人を変更。ミルナーやエストゥピニャン、マーチ、ギルモアら主力が復帰した一方、イゴールとアンス・ファティがスタメンデビュー。また、三笘も左ウイングでELデビューを飾った。

互いに慎重な入りを見せた中、序盤は相手の出方を窺う様子見の展開に。しかし、セットプレーから早い時間帯にゴールが生まれた。

11分、AEKアテネは左CKの場面でキッカーのハジサフィが正確な左足アウトスウィングのボールを入れると、ペナルティアーク付近でうまく浮いたシディベがフリーでボックス内に侵入し、見事なダイビングヘッドをゴール右隅に突き刺した。

アラートさを欠いて先制を許したブライトンは、ヨーロッパ初参戦の重圧もあってか、以降もやや硬さが目立つ。そして、レビ・ガルシア、ピネダらに続けてフィニッシュに持ち込まれるなど守勢を強いられる。

それでも、時間の経過と共に三笘とエストゥピニャンの左サイドを起点に相手陣内でのプレータイムを増やしていくと、24分にはボックス右でミルナーからのパスを受けたファティが鋭い右足シュートでGKに好守を強いる。

すると、この直後の27分にはボックス右で仕掛けたジョアン・ペドロが深い切り返しでDFハジサフィのファウルを誘発。一度はシミュレーションの判定が出たが、オンフィールド・レビューの結果、ブライトンがPKを獲得。これをジョアン・ペドロ自ら左隅へ蹴り込み、クラブ史上初となる欧州での得点とした。

良い時間帯に追いついたホームチームは、徐々に本領発揮の三笘が深い位置で再三の仕掛けを見せるなど試合のペースを掴み始める。だが、先にゴールをこじ開けたのはまたしてもアウェイチーム。

40分、相手陣内左サイドで得たFKの場面でレビ・ガルシアがゴール前のスペースへボールを落とすと、タイミング良く走り込んだガチノビッチがスライディング気味の左足ワンタッチシュートをゴール右隅へ流し込んだ。

内容はイーブンもAEKアテネの1点リードで試合は後半に突入。後半はブライトンが押し込む展開となったが、互いにアクシデントに見舞われる。空中戦の競り合いで相手選手と交錯したハジサフィが頭部を強く打ってしまい、プレー続行不可能に。イラン代表は頭部をしっかりと固定された状態で担架に乗せられてピッチを後に。一方、ブライトンも筋肉系のトラブルか、ミルナーが自ら交代を要求し、ランプティのスクランブル投入を余儀なくされた。

ハジサフィの治療の影響で数分間の中断を経て試合が再開されると、ブライトンは再びPKからスコアをタイに戻す。ボックス内でDFシマンスキのコントロールミスを狙ってプレスをかけたジョアン・ペドロがボックス内で倒れ込む。そして、オンフィールド・レビューの結果、2度目のPKが与えられると、ジョアン・ペドロが冷静にこれを決め切って67分の同点ゴールとした。

試合はここからホームチームのペースで進むと、78分にはファン・ヘッケのスルーパスに完璧なタイミングで抜け出したジョアン・ペドロに逆転のチャンスが訪れる。だが、ボックス右に持ち込んで放った右足のシュートはGKスタンコビッチがうまく残した右足にはじき出される。

その後、互いに積極的に交代カードを切っていくと、84分に試合が動く。中盤でボールを奪ったAEKアテネが前線にフィードを入れると、途中出場のポンセとエリアソンの連携で完璧に背後を取る。最後はゴール前でエリアソンから丁寧な横パスを受けたポンセがGKスティールと交錯しながらも泥臭くシュートを流し込んだ。

三度リードを許したブライトンは、直後に三笘とギルモアを下げてアディングらとブオナノッテの投入で同点を目指す。ハジサフィの治療のため13分のアディショナルタイムが加えられた中、アディングラ、グロスと決定的なシュートを放ったが、GKスタンコビッチのビッグセーブに阻まれて3度目の同点とはならず。

この結果、ホームでギリシャ王者に屈したブライトンは、記念すべきEL初陣を白星で飾ることはできなかった。

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