核兵器ない世界へ新たに30億円拠出表明 総理

 岸田文雄総理は20日(日本時間)、国連総会での一般討論演説で「アントニオ・グテーレス事務総長は我々のコモン・アジェンダ(地球的規模の共通の課題)の中で国際的な連帯の重要性を呼び掛けた。国連を中核に据え、強く実効的な多国間主義に改めてコミットしよう」と呼び掛けるとともに「分断・対立でなく協調に向けた世界を実現しよう」とアピールした。

 そして「我々は人間の命、尊厳が最も重要であるとの原点に立ち返るべきだ」と訴え「我々が目指すべきは脆弱な人々も安全・安心に住める世界、人間の尊厳が守られる世界だ」と強調。

 そのため「人間の尊厳を守り・強化するための国際協力の一つとして、我々は核軍縮の流れを確実に進めていくこと、カットオフ条約(FMCT)への政治的関心を再び集めること、核兵器国と非核兵器国の間の議論を促進すべきこと」と訴え「日本は新たに30億円を拠出して、海外の研究機関・シンクタンクに『核兵器のない世界に向けたジャパン・チェア』を設置する。昨年、国連と協力し設置したユース・非核リーダー基金を活用し、核廃絶に向けた若い世代のグローバルなネットワーク形成も継続していく」と表明した。(編集担当:森高龍二)

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