2024年F1シートを狙うローソン「リザーブに戻りたくはないが、深くは考えていない。今は好結果を出し続けるだけ」

 スクーデリア・アルファタウリで、負傷したダニエル・リカルドの代役としてグランプリに出場しているリアム・ローソンは、当然のことながら、2024年にリザーブドライバーのポジションに戻りたくはないと語った。

 ローソンは、F1でのわずか3戦目に当たるシンガポールGPで、素晴らしい週末を過ごした。予選Q3に進出して10番グリッドを確保、決勝では9位をつかみ、初入賞で2ポイントを獲得したのだ。

 シンガポールの週末、ローソンは、「F1にいるのが好きだし、自分が持つこのチャンスを最大限に活用しようとしている。レースをするなかで、自分の能力を最大限に生かしていくつもりだ」と語っていた。

「来年のことは分からない。本当に分からないんだ。僕は来年のことには集中していない。すべてのセッションで最大限に力を出すことに集中している。この期間の終わりに来たら、これまでのことを振り返ってみるだろう。自分はできることすべてをやったと感じたい。でも決めるのは彼ら(レッドブル首脳陣)であって、僕ではない」

2023年F1第16戦シンガポールGP リアム・ローソン(アルファタウリ)

 アルファタウリの2024年ドライバーはまだ発表されていない。角田裕毅、リカルド、ローソンのなかからふたりが選ばれるものとみられるが、最近では、角田が残留し、リカルドがチームメイトを務めるのではないかという報道もみられた。

 日本GP直前に、来年、再びリザーブドライバーを務める可能性について聞かれたローソンは、「それはうれしくないね」とはっきり答えた。

「リザーブに戻ることになったら、うれしいとは思わないだろう。ただ、F1の世界に入ることがどれほど難しいか、僕はよく知っている。ものすごく大変な場合があるんだ。なるようにしかならないよ。それについてはあまり深く考えていない。この機会を最大限に生かすことに集中している」

 レッドブルの首脳陣と来年についてじっくり話をする機会は今のところないと、ローソンは言う。

「将来について話し合うための時間はほとんどない。ここまでのところはとてもポジティブな仕事ができている。僕にとって最善なのは、物事がはっきりするまで、ひたすら努力し、良い結果を出し続けることだと思う。ダニエルが復帰するとき、僕がいま手にしている機会は終わる。それまでは基本的に、良い仕事をし、それを続けていくだけだ」

 リカルドは日本GPの2週間後に行われるカタールで復帰できるかもしれない。そのため、今週末の日本GPは、ローソンにとって、F1の実戦で自分のポテンシャルを示す最後のチャンスになる可能性がある。

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