散歩中の犬、当て逃げ疑い 91歳男性を書類送検、愛知県警

当て逃げされたポメラニアン(飼い主提供)

 名古屋市の交差点で信号無視し、未就学の女児が連れていたポメラニアンに当て逃げ事故を起こしたとして、愛知県警は22日、道交法違反(事故不申告など)の疑いで乗用車を運転していた同市の男性(91)を書類送検した。動物を巡る事故での立件は珍しく、女児にも接触する寸前だったといい運転の危険性を考慮したとみられる。

 書類送検容疑は7月28日午後5時半ごろ、名古屋市緑区の交差点で押しボタン式信号機のある横断歩道を女児が渡っていたにもかかわらず、赤信号のまま通過し、女児が連れていた犬をはねたのに、最寄りの警察署に届け出なかった疑い。容疑を認めている。

 女児の家族によると、ポメラニアンは動物病院に運ばれたが、間もなく死んだ。

 県警によると、男性には認知症の症状はみられなかった。県警による任意聴取を受けるまでは事故に気が付かなかったといい「きちんと前を見ていなかった」と釈明している。

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