大谷“コーチ”が好影響 助言送った新人ネトが復調

17日、タイガース戦のベンチでネト(右)と試合を見るエンゼルス・大谷=アナハイム(共同)

 大谷“コーチ”がエンゼルスの若手に好結果をもたらした。故障により今季終了が決まった16日から、2試合続けてベンチで観戦した大谷は、真剣なまなざしで打撃の助言を送った。

 その相手が新人遊撃手のネト。4月からレギュラー格だが、けがでの離脱を経て8、9月は打率1割台前半と苦しんでいた。17日の試合中、大谷から身ぶり手ぶりを交え「フォームを安定させ、速球に振り負けないように」との趣旨を熱心に伝えられたという。ネトは「少しいらだち、基本を忘れていた」と気付かされた。

 それだけで終わらない。移動日だった翌日、ヒントになり得る動画が大谷から大量に送られてきた。「そこまでやる必要は彼にないのに、感謝しかない」と頭を下げる。くしくも大谷が右肘手術を受けた19日、ネトは約2カ月ぶりの本塁打を放った。20日は2安打1打点、21日も安打を記録した。

 ネビン監督は「裏ではいつも打撃などに関した会話をチームメートと重ねていた。偉大な成績を残す翔平の考えを理解することで、特に若い選手は成長できている」と明かした。

17日、タイガース戦でネト(9)をねぎらうエンゼルス・大谷=アナハイム(共同)
エンゼルスのネト(ゲッティ=共同)

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