検察「買収の趣旨認識していた」無罪主張の広島市議と元市議に罰金求刑 弁護側「陣中見舞いと認識」 河井夫妻の大規模買収事件巡り被買収側の裁判

河井夫妻の大規模買収事件を巡る被買収側の裁判が22日、広島地裁で開かれました。検察側はいずれも無罪を主張している広島市議と元広島市議に対し、罰金を求刑しました。

起訴状によりますと、4年前の参議院選挙をめぐり、河井案里 氏を当選させる目的と知りながら、夫の 河井克行 元法務大臣から▽広島市議の 木山徳和 被告(71)は、現金30万円を―、▽元広島市議の 谷口修 被告(77)は現金50万円を受け取った罪に問われています。

検察側は、木山被告に対して「受け取った現金が通常の陣中見舞いより多額であると思ったのにも関わらず返還することなく保管し続けた」と指摘。さらに領収書の交付を求めず、収支報告書にも記載しなかったことに触れ、「買収の趣旨があると認識していた」とし、罰金30万円と30万円の没収を求めました。

谷口被告に対しては「克行氏から選挙や案里氏の話が出なかったのにも関わらず、『案里の話は別ですよ』と発言するなど、買収の趣旨を認識していた」と指摘し、罰金50万円と追徴金50万円を求刑しました。

一方、木山被告の弁護側は「克行氏から『事務所で使ってください』と現金を渡されたため、陣中見舞いとして認識した」とし、買収の認識はなかったと主張しました。

谷口被告側は「克行氏は悪化していた谷口被告との関係を修復しようと現金を交付したもの」とし、無罪を主張しました。

2人の判決は来月31日に言い渡される予定です。

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