米自動車スト、2社で拡大 大統領、労組訪問し連帯へ

米デトロイトでデモ行進する全米自動車労働組合(UAW)=15日(AP=共同)

 【ニューヨーク共同】全米自動車労働組合(UAW)は22日、賃上げなどの労使交渉に進展がないとして、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)と、旧米クライスラーを傘下に持つ欧州ステランティスに対するストライキを拡大すると表明した。一部工場で実施しているストを、2社の計38カ所の部品配送センターにも広げる。

 ホワイトハウスは22日、バイデン大統領が26日に中西部ミシガン州を訪れ、UAWへの連帯を示すと発表した。

 UAWは今月15日からGM、ステランティスのほか、米フォード・モーターの「ビッグスリー」の計3工場でストを実施していた。フォードとの労使交渉では進展があったとして、今回の拡大には含まなかった。

 UAWは3社と4年に1度の労働協約の改定交渉を進めている。UAW側は賃金を4年間で40%引き上げることや待遇改善などを要求したが、今月14日の期限までにまとまらずに交渉は決裂し、ストに突入していた。

 3社の組合員は計約15万人。これまでの3工場のストでは約1万3千人が参加している。

ステランティスの施設前でストライキをアピールするUAWの組合員ら=22日、米ミシガン州(ロイター=共同)

© 一般社団法人共同通信社