真鶴町の住民投票 24日に投開票 松本町長リコールの是非問う 有効投票数の過半数が賛成なら失職

真鶴町役場(資料写真)

 神奈川県真鶴町の選挙人名簿を不正利用した松本一彦町長のリコール(解職請求)の是非を問う住民投票は24日、投開票される。有効投票数の過半数が解職に賛成すれば、松本氏は失職する。首長のリコール投票は県内では戦後4例目で2006年の旧城山町(現・相模原市)以来となる。

 住民投票は松本氏の解職を求める住民団体が今年5月から1カ月間、有権者の3分の1を超す2350筆の署名を集め本請求した。松本氏が失職した場合、50日以内に町長選が実施される。

 不正が発覚して以降、町職員の2割以上が退職するなど町政は混乱が続いており、住民団体は「役場の組織機能と行政機能が大きく低下し、今後の町民生活に不安も生じている。松本氏は自らの混乱に向き合っていない」と主張している。

 松本氏は告示前から毎日インターネットに動画を投稿し、リコールを巡る動きに「私を町長から引きずり下ろそうする人たちがいる」と反発。小中学校の建て替えや過疎対策など、取り組むべき町政課題を挙げ「住民投票よりも大事なのは町民のためにできることをするだけ」と訴えている。

 期日前投票は23日まで、各日午前8時半から午後8時まで町民センター(同町岩)1階で受け付けている。

 9月1日現在の有権者数は6160人(男2861人、女3299人)。

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