今回は五千円台で買えるコットをご紹介します。五千円台で買えるコットといえばワークマンの製品が思い浮かぶ人も多いかもしれませんが、実はホールアースからも五千円台のコットが売られています。今回ホールアースとワークマンの五千円コットを徹底比較。寝心地の良いのはどちらでしょうか?
五千円台のホールアースのコットとは!?
こちらホールアースの五千円コット、「テンクウコット」です。
とんでもない割引率のコット
お値段驚愕の5,289円(+送料)ということで、とんでもない割引率で売られてるんですが、実は一時のセールではなくここ最近ずっとこの価格で来ています。
ちゃんとしたメーカーが作っている、ある程度しっかりしたコットは安くても1万円台で売られてるのが通常ですが、ワークマンが初代のローコットから進化させてハイとローの切り替えができるアルミフレームコットを5,900円で出しました。
事情はわかりませんがテンクウコットは凄まじい割引率でワークマンに対抗する価格帯になっています。
ただ、そもそも五千円台で売ろうとしてなかったものが結果的にこの値段になってるので、おそらくとても高品質のわりにめちゃ安いっていう状態になってるんじゃないかと思うんです。
さらに、商品自体がちょっと変わった作りをしていて、かなり高い位置でハンモックみたいに包まれて休めるような快適そうなコットに見えるのでこれは面白いですよね。
【ホールアース コット】仕様を確認
まずは、ホールアースのテンクウコットの仕様を見ていきましょう。
サイズ表を見ると最初に高さに目がいきます。74cm、テーブルの上で寝るような高さです。
そして、幅70cm長さ205cmというのも、ゆとりのあるサイズ感ですね。
シートが広いのはいいですけど、この上に乗ったらなんか怖くないのかなって思っちゃいます。でも、こういう形のコットは私も寝たことがないので非常に楽しみです。
アルミフレームを使用していますが、重量は3.7kg。背が高い分、使っているフレームも長いですから、一般的なローコットより重くなるのは当然でしょう。
耐荷重が静止荷重で120kgということなので、ちょっと大きめな男性でも安心感あるのではないでしょうか。
あとは、タオルなどを詰めてピローとしても使えるギアポケット付き。ここにタオル入れてパタンと上に乗せると枕になるのかな。
足元はPVCコーティング生地仕様で、汚れが落としやすい。確かに写真を見ると、足元から下の生地の風合いが違います。靴のまま乗るのも想定したということですね。
箱にお値段が貼ってあるけど、最初27,500円→14,190円→12,900円になって、このくらいの価格になると一般的なコットたちと戦えるレベルですが、今はキャンプギアも溢れてる時代なので、これでも厳しかったのか、まさかのワークマンコットに対抗する価格帯で売られてるということです。
【ホールアース コット】開封して中身をチェック
ケースはとってもシンプル。ホールアースのロゴが入ったタグが小さくついてるだけで、肩にかけられそうなベルトが付いてます。
重さが3kg台あるのでこのベルトはありがたい。
説明書を見ると、やはりこういう形のコットだからフレームをしならせるようにはめ込むようです。
ヘリノックスタイプのコンパクトチェアみたいな雰囲気なのかな。ただ4点支えただけで寝たり座ったりできるんだから相当強いテンションがかかりそうな感じですね。
出してみると、ポールがまあまあ太いです。ワークマンのシートの横に通ってるフレームと比べてみると、全然太さが違います。
そもそもコットの形状で求められる強度っていうのがこの両者だとだいぶ違ってくると思うので ワークマンみたいな一般的によく見られるコットはこのぐらいのフレームで支えられるんですけど、このテンクウコットは確かに強い負荷がかかりそうな形状をしているので、それを見越してこれだけ太いフレームを使ってるんですね。
当然重たくなってしまうからということでアルミ合金にしたと思いますが、それでもこの太さでこれだけの長さだと3kg台の重量にはなっちゃうんですね。
シートはいいですね。丈夫な感じでしかも広い。足元が確かにPVCコーティングされてるんだよね。ここだけ防水性が高くて汚れが落ちやすそうです。
四隅のフレームを受け止めるポケットを見ると、確かにヘリノックスのチェアのシートなどと同じような構造をしてます。
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隅のところは縫製もしっかりされてるし、分厚く補強されて強度は高そうですね。
FUKU的コット市場の相場感について
ここで筆者の肌感覚で、今のコット市場の相場感についてご説明したいと思います。
コットって色々な種類があって、スチールが主体のフレームのものや、ローコットでコンパクトで簡素な作りしてるものなどは、もともと1万円以下で買えるものがありました。
そして、メインフレームにアルミ合金を使っている2WAYタイプの大きめなコットは、去年までの売れ筋の価格帯はおそらく1万円から1万7千円くらいでした。
そこに、ワークマンが2WAYコット出すことになって、価格は5,800円で発売。
それに加えて、キャンプ市場全体が「もの余りの時代」になってきたこともあって、もはや2WAYコットは1万円超えの価格帯ではあまり売れなくなってきてるんじゃないかなと思えるんです。
今現在の相場を見てると、1万円〜1万8千円くらいの価格帯のものが3千円オフとかになってる商品がちらほら出てきています。
従って、7千円〜1万5千円程度の価格帯に売れ筋が変化してきてるんじゃないかと思われます。
それでも、ワークマンのコットは頭一つ抜けて安いです。
ホールアースのコットを見てみると、そもそも売れ筋の2wayタイプのコットではありませんが、コストを抑えようとしているような作りではないし、割と大型でアルミ合金フレームを結構な量使ってるので、形は違えどコスト感は1万円台のコットと同じように考えていいと思うんですが、最初の出発点が27,500円。
あまりに価格帯が高めなので、一般的に多く売れる商品ではなかったと思います。
テンクウコットは、実際には大きく値下げした後に、また値下げをしています。
値札を見る限り、1万2千円〜1万4千円だと今現在「戦える市場」に一応入っていますが、それでもあまり芳しくなかったのか、ちょっと前から一気に値段を下げてワークマンと競合しているわけです。
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ワークマンとホールアース。この2つは仕様と価格だけ見れば、いずれも圧倒的に安いということがわかりますね。
ワークマン vs ホールアース★コットの組み立て方法を比較
それではこれを外で実際に組み立ててみましょう。
【ホールアース】組み立て
組み立て式のチェアと似ている構造です。
脚を組み立て2セット。
中のポール2本をつなげるとこんな感じですね。
真ん中はただ刺さっているだけですが、おそらくコットの構造上ギュッとなるから大丈夫なんでしょう。
シートをかぶせていきますが、組み立て式の椅子によくあるような仕組みですね。
このポケットにポールを刺すんですが、ループがあるのでギュッと引っ張った方がいいかもしれません。横にした方がやりやすいですよとなってますね。
結構力がいるから、力に自信がない人だと厳しいかもしれない。筆者は特別腕力がある方じゃないけどでも、成人の男性ですし、思いっきり力入れてはめ込んだぐらいです。
完成しましたが、すごい高さです。
【ワークマンコット】組み立て
続いてワークマンのコットを組み立てていきましょう。
3つの脚を組み立てるだけでも、まあまあ手間がかかりますが、これはワークマンのコットだからというわけではなく、このタイプのコットはだいたい3本脚で組み立てないといけません。
この後さらに直線の長いポールを2本シートに通していきます。
それを考えると、この時点でホールアースのコットの設営は圧倒的に楽ですね。
両サイド組み上げたら真ん中つなげてシートかぶせるだけなので、設営手順はこういうタイプよりホールアースのコットの方がすごく楽です。
これでシートができたので脚をつけていきます。
グレーのレバーが付いてる足が真ん中になりますね。
レバーを引いて持ち上げる。はめ込んだらこのまま体重を乗せてカチャッとつける。
ワークマンのコットは、比較的組み立てる時の力は少なくて済むと思いますね。
ペグダウンできる穴がついているので、ハイの時は伸びるゴムで引っ張ってペグ打ち。ローにする時は、直接打てるように穴が開いてます。
コットをそのまま椅子として使ったりするようなシーン、例えば焚き火するときに座る椅子。そういう用途で使う時に風で飛んでしまうと怖いという時は、ペグダウン機能を使っていいんじゃないでしょうか。
ワークマンは一般的な2WAYコットと比べるとちょっと低い。ヨーラーのコットを横に置いてみると4〜5cmほどヨーラーの方が高いです。
ワークマンのコットは、脚を外さずに畳んで収納することでローコットにできる機能をつけるために、この高さがいっぱいだったと思います。
総重量としても、ヨーラーのものより重たいです。
ワークマン vs ホールアース★コットの寝心地を比較
今回の企画は5千円台のコットということで、ワークマンとホールアースを比べるつもりなんですけど、ワークマンのコット自体がどうなんだっていうところ見るために、参考としてヨーラーのコットも真ん中に置いています。
ホールアースの寝心地は!?
まるでハンモックですね。
浮遊感というか、ゆらゆらして位置が高いので正直ちょっと怖いなと感じましたが、揺らしてみると意外と安定感があります。平らなとこに設置さえすれば、中に体が収まるので、寝心地としてはコットとハンモックの間くらいな感じです。
だから、上向いて寝ているととても気持ちがいいんだけど、逆にうつ伏せはきついですね。
普通のコットの方が寝心地全体の安定感はあるなともちろん思いますが、このテンクウコットは、位置が高いことや、包まれるような感じでハンモック的な快適性がありますね。
ただ、フレームの強度は大丈夫なのかなと思いました。
その分、ヨーラーのコットとかワークマンのコットと比べると明らかに太いので、もちろん強度面は考えて作ってると思うんですが、なんかすごいコットだなって感じですね。
まずは【ワークマン】×【ヨーラー】のチェック
筆者1人の感想だとちょっと偏ってしまうので、今回キャンパーのY君に来てもらってるので、率直な意見をもらいたいなと思います。
ワークマンのコット5800円。コットといえば1万円以上する製品が多いですけど、そんな中1万円くらいで買ったヨーラーのコット。タイプは似てるからワークマンのコットから体験してみてもらいます。
Y君:とても張りもいい気がします。値段抜きにしても、コットとして不足はない。ただ、コットを持ち上げてみるとワークマンの方が重いですね。
いろいろ機能がついてフレームの構造も違っているおかげで、ちょっと重さが増してるという所がありますが、逆に言うと、それ以外は特に変わりない状態で半額ぐらいで買えるっていうのが売りかな。ヨーラのーコットは快適に寝れそうでありますが、ワークマンと比較して5千円の差はないかもしれません。
筆者も全く同意見で、寝心地としては5千円の差は感じない。
強いて言うと、ちょっと重たくなっているというのと、高さが4cm前後違うという点。逆に言うと、これをローコットで使うパターンは少なそう。
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総評としてワークマンのコットはアルミコットにしてはちょっと重たいけどもそれ以外の面は他のコットと寝心地もそんなに負けておらず、値段が半額くらいということです。
【ホールアース】テンクウコットをチェック
では、いよいよホールアースのテンクウコット。ちょっと座ってみてもらうと、やはりフレームが結構グインとしなります。
Y君:座っている快適性は悪くないと思います。高さもあるので、長いこと座っていられそう。横になってみると完全に包まれてますけどいいですね。
Y君:コットとハンモックの間くらいな感じがしました。
ハンモックほどブラブラしないけど、浮遊感というかふわふわする感じがします。それが良さだったりするのかな。
ゆらゆらしてみると、70cm台の高さがあるからその怖さみたいのありますが、意外と落ちないです。
これでも倒れない。脚も浮いておらずフレームのしなりで吸収されています。
落ちそうで落ちない作りにはなってますね。
それでも落ちてしまう可能性はありますが、背が高い分怪我の危険性は増すのでくれぐれも平らな地面に置くというのは、一つ注意点かもしれません。
最後に、検証なので壊れてしまったとしても仕方がないので、座ってグワングワンしてみましょう。
全体のフレームがしなっています。
ちょっとゆらゆらして、もう1回横になっても変わりはなさそうです。
強度としては買ってすぐ壊れるレベルではないと思いますし、実際普通のコットよりもかなりフレームが太いので考えられた作りにはなっていると思います。
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長いこと使ってどうかと言われると、やってみないとわかりませんが、そんなに素材のコストをケチってフレームが細いということはありませんでした。
感想を語り合います
この2つのコットの率直な感想は、
Y君:テンクウコットが27,000円だとしたら買わないですね。どうしても他のものたちの価格帯と比較してしまうので。
ものとしての発想は面白い。ただ、反面どんなキャンプにも向いてるってわけじゃない。
ファミリーサイズの大きなシェルターなら問題なさそうだけど、ソロキャンプの小さいテントとかだったら絶対入りません。
これで一晩越すのか…という。確かにハンモックとコットの間くらいなので、ファミリーキャンプでサイトにあって休むところだったり、お子さんが座るところとかだったら楽しくていいアイテムな気がします。
Y君:昼寝ぐらいだったら全然快適に寝れますね。
5千円台コットという枠で言うとワークマンコットはキャンプ向き。オールマイティで普通に使いやすい。
ホールアースのテンクウコットは、木漏れ日を浴びながら気持ちのいい昼寝をしたい人向け。
ファミキャンで使うこと考えるとワークマンももちろんいいけど、お子さんとかはテンクウコットの方が喜びそうですね。
危ないかもしれないから、あくまでここに乗れる前提っていうことにはなりますが、両者は全然性質が違うコットなので、自分が使いたい用途を考えて選べばどっちも非常にお買い得だと思います。
最後に枕だけ試しておこう。
タオルを入れると枕になるので、ここに入れてみましょう。
そんなに大きくないバスタオルを入れました。
Y君:いいですね!枕あったほうがいいです。
コットを撤収
今から片付けるんですが、ループがついてたので手を通して入れる仕様になっていました。
あらかじめメーカーとしてもこれは硬いというのは承知の上での仕様になっていますね。
確かにループがあった方が、よりやりやすいかもしれません。
横に倒してつける時もループを手に通した状態でやってみても・・・やはり硬いです。力に自信がない人はちょっと一人では組み立てられないかもしれません。
椅子を片付けている感じです。
片付けから収納もコットの中では、比較的楽な仕様になってると思います。
コット比較 まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、ワークマンとホールアースの5千円台で買えるコットを比較しながらご紹介しました。
まず、ワークマンはすでに色々なところで情報が出ている製品でありますが、色々なキャンプシーンで使う汎用性の高いコットで、お値打ちな商品が欲しければおすすめです。
そしてホールアースは、ハンモックとコットの間のような寝心地を体感できるとても個性的な製品でした。汎用性で見ると、キャンプのあらゆる場面で使いやすいとまでは言えませんが、ハンモックのような寝心地を体験できるという魅力。これは本当に昼寝をするには最高のアイテムではないかなと思いました。
これだけ良い作りのものが、送料込みでも5千円台で買えるというのは、本当に破格だと思いました。
検証してみた結果、5千円台で買えるコットをお探しでしたら、使いたい用途に合わせてこの2つをおすすめしたいと思います。
というわけで、今回も皆様のキャンプ道具選びの何かの参考になれば幸いです。最後までご覧いただきありがとうございました。