たまねぎを切るとき、涙が出るのはなぜ?目に入らないようにするための裏ワザも紹介

たまねぎを切るとき、涙が出る理由

たまねぎの調理といえば、どうしても思い浮かぶのが、目が痛くなって涙が出ることではないでしょうか?たまねぎは、皮をむいたりざっくりと切っただけでは、目が痛くなることはありません。しかしみじん切りなど、細かな調理をするとだんだん目が痛くなってきます。

これは、たまねぎ内の細胞が破壊されることで発生する、硫酸アリルという成分が発生するためです。硫酸アリルは香味成分で、アミノ酸や酵素がたまねぎ内の破壊された細胞と反応しあうことで発生します。

硫酸アリルが目や鼻の粘膜に付着することで、脳から涙を流すよう指令が出て、涙が出てくるのです。

涙が出る成分を目に入らないようにするための裏ワザ

硫酸アリルを体内に入れないための裏技は、以下のものがあります。

目と鼻を覆う工夫をする

たまねぎを切って目が痛くなって涙が出るのは、目や鼻に硫酸アリルが付着するためです。硫酸アリルの侵入を防げば、涙が出るのを防げます。

  • 目に対する工夫…ゴーグルの装着・コンタクトレンズの使用など
  • 鼻に対する工夫…マスクの着用がおすすめ

メガネでは、空気中を漂う硫酸アリルが目の粘膜に付着してしまうため、涙を止める効果は期待できません。涙をガードしたいのであれば、水中ゴーグルかコンタクトレンズを使用するのがおすすめです。

たまねぎを冷やして切る

たまねぎを野菜室で保存すると、切ったときに硫酸アリルが発生しにくくなります。

  • 常温保存のたまねぎは、30分以上野菜室で冷やす
  • 野菜室からたまねぎを出して、すぐに切る

硫酸アリルが全く発生しなくなるわけではないので、場合によっては目がショボショボするかもしれません。サラダや付け合わせなど、生のままたまねぎを食べるときに、ぜひ実践してみてください。

たまねぎを軽く加熱する

たまねぎを加熱することで、硫酸アリルはかなり減少します。皮つきとそうでないもので加熱時間が異なるので、その点は注意しましょう。今回は、たまねぎ丸ごと1個のときの加熱方法をご紹介します。

  • 皮つき…皮に切れ目を入れ、500wの電子レンジで2分加熱
  • 皮なし…たまねぎをラップにくるんで、500w(心配な人は600w)で30秒加熱

程よく加熱することで、たまねぎ内の硫酸アリルを除去し、切りやすい固さにできます。加熱しすぎるとたまねぎがクタクタになって切りにくくなるので注意してくださいね。

繊維に沿って切る

たまねぎから硫酸アリルが発生するのは、細胞がたくさん壊れたときです。細胞をできる限り破壊しないように切れば、硫酸アリルは発生しにくくなります。細胞を破壊しないためには、たまねぎを繊維に沿ってカットしてみましょう。

水にさらす

硫酸アリルは水溶性なので、たまねぎを水に浸けることでたまねぎ内から放出できます。しかし、硫酸アリルは血液をさらわらにする作用も持っているので、すべてを流しきってしまうのはもったいない!たまねぎを水にさらすのは、5分を目安にするのがおすすめです。

まとめ

たまねぎを切ると涙が出るのは、たまねぎの細胞を破壊することで発生する硫酸アリルという成分が原因です。硫酸アリルを適度に除去する方法を実践し、快適に料理を進めましょう。

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