【台風13号】災害ごみ置き場、30日閉鎖 茨城・日立市 戸別回収は継続 高萩、北茨城は10月1日

災害ごみを搬入する住民と、作業を手伝う市職員=22日、日立市中成沢町の市民運公園臨時駐車場

台風13号に伴う大雨で浸水被害のあった茨城県日立市は22日、水に漬かった住宅などから出た災害ごみの仮置き場を30日に閉鎖すると発表した。市は「搬入のピークを過ぎたため」としている。同県高萩、北茨城両市も来月1日で閉鎖することを決めた。日立、高萩両市は来月以降も戸別回収を継続。北茨城市も実施する方針。

被害の大きかった3市では8日の大雨で計約1500棟の住宅が浸水し、家具などが水に漬かる被害が相次いだ。災害ごみの推定発生量(21日現在)は、日立市が1036トン、高萩市が900トン、床上浸水が最も多い北茨城市は1775トンを見込む。

日立市は仮置き場を計4カ所設置し、このうち2カ所は20日で受け入れを終了した。発生から約2週間が経過し、搬入されるごみの量が減ってきたため、残る2カ所の市民運動公園と伊師浜海水浴場の両駐車場も30日で閉鎖することを決めた。

市は10月以降、被災者が清掃センターへ持ち込む災害ごみは同月31日まで無料で受け入れる。高齢や車両がないなどの理由で直接搬入できない住民については、引き続き委託業者や市が巡回し、無料で戸別回収する。

仮置き場となっている市民運動公園臨時駐車場では22日もごみを持ち込む市民の姿が見られた。同市金沢町の親類宅が床上120センチ浸水したという大貫広之さん(46)はトラック2台で搬入。「分別するのが大変で、もう少し時間がかかる」と話し、泥が付いたタンスやストーブなどを荷台から降ろしていた。

市は「仮置き場への搬入台数はだいぶ減ってきた。これから片付ける家庭のごみは戸別回収で対応したい」としている。仮置き場のごみの処分も、臭いが出やすい可燃物などから優先的に搬出を進めている。

高萩、北茨城両市も10月1日で計3カ所の仮置き場を閉鎖する。2日以降の災害ごみについて、高萩市は戸別回収の継続を決定。北茨城市も実施する方向で検討している。

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