タンパベイ・レイズは現地22日、20歳の内野手ジュニア・カミネロを40人枠入りさせ、メジャー昇格させることを発表した。
2003年生まれのカミネロはパワーが売りで、内野では主に三遊間を守る。昨年、18歳にしてルーキーリーグとシングルAで非凡な成績を残し、トップクラスの打球内容をマークしていた。そのことから、今季のブレイク候補の有望株としてカミネロを挙げる声も多かったが、カミネロは見事に開幕からその期待に応えていた。
自身初のハイAでは36試合で11本塁打、打率.356と無双し、早々にダブルAへと昇格。ダブルAでもその勢いは衰えず、81試合で20本塁打、打率.306を記録していた。
今季の活躍を受け、既に『MLB.com』が付けるTop100プロスペクトランキングでは全体6位にカミネロはランクインしていた。
しかし、いくらダブルAで活躍していたとはいえど、ダブルAでわずか314打席の経験しかなく、20歳になったばかりの選手をメジャーに上げるのは大胆にも映る。
しかし、カミネロはオフにルール5ドラフトの被指名資格を得る予定であり、どの道オフに40人枠入りする公算が高かった。それならば、プレーオフに向けた戦力として、カミネロをもうメジャーで使ってしまおうというのがレイズの狙いと考えられる。
カミネロはどう起用されることになるのか。
まず遊撃手では、レイズは正遊撃手のワンダー・フランコを淫行疑惑で失っている。以降はテイラー・ウォールズ、オレルビス・バサベといった好守の若手がその穴を埋めている。カミネロは6月以来、遊撃手を守っていないが、キャッシュ監督は『ESPN』に遊撃手でも機会を得ることになると語っている。よって、カミネロもウォールズ、バサべのミックスに加わる可能性がある。
本職・三塁手での起用は、先日発覚したブランドン・ラウの怪我にも左右されそうだ。オールスター二塁手のラウは、膝の怪我によって4から6週間の離脱が見込まれている。そこで、もともと三塁手を努めていたイサック・パレデスを二塁に回し、三塁手に代役を起用することが考えられる。現状は同じくTop100プロスペクトであるカーティス・ミードや、有望株ジョナサン・アランダの起用が予想されるが、仮にカミネロが重用されるとしたら三塁手でのことになりそうだ。
さらに今季19本塁打のルーク・レイリーの離脱によって、指名打者での起用の可能性も言及されている。
プレーオフを早々に決めながらも年間通して故障続きのレイズ、ここにきて超有望株が窮状を打破してくれるだろうか。