ソロモン、処理水の海洋放出批判 国連総会で、中国に接近

22日、米ニューヨークでの国連総会一般討論で演説するソロモン諸島のソガバレ首相(国連提供・共同)

 【ニューヨーク共同】南太平洋の島国ソロモン諸島のソガバレ首相は22日、ニューヨークでの国連総会一般討論で、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出に「がくぜんとしている」と批判し、放出の停止を求めた。ソロモンは昨年に中国と安全保障協定を締結するなど、関係を深めている。

 ソガバレ氏はインフラ整備のパートナーとして中国の支援に感謝を表明。その後に処理水放出に言及し、放出計画が安全基準に合致するとした国際原子力機関の報告書が確定的でなく、データが「不適切、不十分で偏向している」と主張した。

 日本政府がそうした懸念を無視したと述べ、「もし処理水が安全ならば日本国内に保管されるべきだ」と語った。

ソロモン諸島のソガバレ首相(左)と握手する中国の習近平国家主席=7月10日、北京の人民大会堂(新華社=共同)

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