前半2失点のFC東京が後半に息を吹き返す! 俵積田のJ1初ゴールが鳥栖を下す決勝弾に【明治安田J1第28節】

23日、明治安田生命J1リーグ第28節のFC東京vsサガン鳥栖が味の素スタジアムで行われ、ホームのFC東京が3-2で勝利を収めた。

ホームの11位・FC東京はリーグ戦4試合勝ちなしという厳しい状況の中での一戦。前節は川崎フロンターレとの多摩川クラシコを0-1で落としていた。今節は小泉と東が出場停止により欠場。U-22日本代表から戻った松木のほか、バングーナガンデが先発起用され、最前線にはディエゴ・オリヴェイラが入った。

勝ち点差「1」でFC東京を追う12位・鳥栖もリーグ戦7試合勝ちなしと調子が芳しくない。前節の横浜F・マリノス戦は終盤に先制点を奪ったものの、すぐさま同点に追いつかれ、1-1のドローで終えていた。しかし、今回対戦するFC東京は現在8連勝中と相性の良い相手。久々の白星をあげたいこの一戦では、U-22日本代表に招集されている西川の代わりに富樫がスタメン起用された。

立ち上がりはFC東京が攻め立てたが、先に決定機を迎えたのは鳥栖だった。4分、左サイドから手塚が左足でクロスを入れると、中央の富樫が高いジャンプからヘディングシュート。これは惜しくも左ポストに直撃した。

序盤から激しい攻防が続き、今度はFC東京にチャンス。8分、ディエゴ・オリヴェイラが自ら仕掛けてボックス内に侵入し、強引にシュートまで持ち込んだがゴール左に外れた。

先にネットを揺らしたのは鳥栖。18分、ボックス手前左でボールを持った河原が浮き球のパスをゴール前に供給。これに飛び込んだ長沼がボールを押し込むと、一度はオフサイドの判定が下されたが、VARによるチェックの結果、ゴールが認められた。

先制した鳥栖は29分に早くも追加点をゲット。後方からのロングボールを富樫がボックス内で収めた瞬間、エンリケ・トレヴィザンが腕で抱え倒してしまう。PKを獲得した富樫が自らゴール右に決め、リードを2点に広げた。

追いかけるFC東京は38分に決定機を迎える。仲川が右サイドを抜け出すと、グラウンダーのクロスにディエゴ・オリヴェイラがゴール前で反応。しかし、ここは鳥栖の山崎のシュートブロックに遭い、FC東京は2点のビハインドを背負ったままハーフタイムを迎えた。

後半も2点差をひっくり返したいFC東京のペースで進む。反撃を許したくない鳥栖にゴール前を固められるが、54分についに得点。バングーナガンデの左からのクロスに、中に入っていったアダイウトンがヘディングで合わせ、反撃の狼煙を上げた。

その後も長友、松木のシュートで鳥栖ゴールを脅かすFC東京。勢いそのまま、59分には同点ゴールを奪う。押し込む中で松木が左のバングーナガンデへ展開すると、左足のクロスに再びアダイウトンが頭で合わせる。最後はコース上にいた渡邊が左足で押し込み、試合を振り出しに戻した。

再びリードを奪いたい鳥栖は、66分に富樫、岩崎を下げて河田と横山を投入。一方のFC東京も73分にジャジャ・シルバ、その5分後に白井、俵積田をピッチに送り出し、勝ち越しゴールを狙いに行く。

この交代が功を奏したのはFC東京だった。87分、渡邊が右サイドを抜け出してシュートを打つも、これはGKパク・イルギュにセーブされる。しかし、弾いたボールに逆サイドの俵積田が反応。右足でシュートを打つと今度はパク・イルギュが防ぎきれず。俵積田のJ1初ゴールでFC東京が逆転に成功した。

意地を見せたい鳥栖だったが、結局試合は3-2のまま終了。FC東京は劇的な形でリーグ戦5試合ぶりの勝利を手にし、2点のリードを生かせなかった鳥栖は8試合勝利なしとなった。

FC東京 3-2 サガン鳥栖

【FC東京】

アダイウトン(後9)

渡邊凌磨(後14)

俵積田晃太(後42)

【鳥栖】

長沼洋一(前18)

富樫敬真(前32)

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