突き指負傷も 賞金ランク99位・池田勇太の正念場

5バーディ、2ボギーの「69」で回った(撮影/中野義昌)

◇国内男子◇パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ 3日目(23日)◇小野東洋GC(兵庫)◇7113yd(パー72)◇晴れ(観衆1945人)

2016年大会覇者でもあり、ツアー通算21勝を誇る池田勇太が初日から3日連続「69」で回り、通算9アンダー13位で最終日に向かう。

昨シーズンは首痛に苦しみながら賞金ランキング17位に入って今季のシードをしっかり確保したが、今季は17試合に出て同ランク99位。「治療や手術をしたけど、(ショットの)感覚が全く出ない」とけがによる影響は続いている状態だ。

さらに前週「ANAオープン」の2日目には、雨の影響もあって突き指をしてしまったと言う。「決勝2日間は無理やりやったけど、全然ゴルフにならなかった」と右手の中指と薬指の腫れが収まらないままプレー。「普通の試合だったら棄権していたかも」というほどの痛みも、憧れの尾崎将司が最多7勝を記録し、自身も2勝をマークした思い出の舞台でのリタイアはできなかった。今大会の出場も、初日の朝まで悩んでいたという。

痛みと戦いながらのプレー(撮影/中野義昌)

「ショットはまだ勢いがあるからいいですけど、パターで打つときが痛い。もう握るというよりは添えてます」と痛みを抱え、アイシングや電気・鍼治療を行いながら出場を決めた。

万全でない状態でも、グリーン奥にギャラリースタンドがある17番のパー3では、ピンそば1m弱につけてのバーディで歓声を沸かせた。「状態は変わらないけど、本当に少しずつ、少しずつですけど前進はしていると思う。とりあえず、今はリハビリみたいなものなので完走できればいい。うまく大人しくやりながら、伸ばしていければ」と話した。

2017年「日本オープン」優勝で得た5年シードは今年が最後になる。11月「カシオワールドオープン」までに賞金ランキング65位以内に入らなければ、来季出場資格をかけてQT(予選会)に挑戦しないといけない。順位を上げるためにも、好位置からの最終日となる。(兵庫県小野市/石井操)

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン