名古屋、ユンカー先制弾も痛い引き分け…札幌が小林弾で勝ち点1【明治安田J1第28節】

明治安田生命J1リーグ第28節の1試合が23日に豊田スタジアムで行われ、名古屋グランパスvs北海道コンサドーレ札幌は1-1で分けた。

このJ1終盤戦で5位と上位争いを演じるものの、ここ公式戦7試合を通じても1勝と失速気味の名古屋。無敗を誇るホームに公式戦2連敗中と同じく調子が落ち気味な13位の札幌を迎え撃った。

前節から先発2枚を変更した名古屋は札幌からレンタル加入の中島が契約の関係でメンバーから外れ、前田が今夏復帰後初のスタートから。一方の札幌は3選手が入れ替わり、岡村、駒井、小林が先発した。

試合は攻守の攻防戦が繰り広げられ、チャンス自体が少ない流れで進む。探り合いが続くなか、25分の札幌がチャンスを作る。敵陣左サイドでスローインからのボールを受けたスパチョークがヒールで繋ぐと、小柏がボックス左までドリブルで運び、右足フィニッシュで迫る。

この場面を絶対的守護神ランゲラックのビッグセーブで凌いだ名古屋は前がかる相手の守りを裏返すような速攻を仕掛けながら、ボールを落ち着かせる時間も作るが、前線での繋ぎでズレが続き、シュートに持ち込めない。すると、札幌の攻撃が鋭くなりはじめる。

35分に駒井の浮き球パスから、ボックス左のスパチョークが折り返し、菅の繋ぎに小林が左足。ゴール左隅に飛んだが、ここも相手GKのファインセーブに阻まれると、前半アディショナルタイムにも絶妙な裏抜けから小柏がネットを揺らした場面もオフサイドに泣く。

後半も早々に小林の好機で冷や汗の名古屋だが、GKランゲラックが再び踏ん張ると、均衡を破る。50分、自陣左深くでボールを回収した中谷のロングキックから、キャスパー・ユンカーがボックス右に持ち上がり、中村のマークを剥がすと、飛び出す相手GKの右横を右足で射抜いた。

ユンカーの8戦ぶりとなる一発でリードし、58分にも前田の惜しいフィニッシュシーンを作り出した名古屋だが、札幌も負けじと反撃。66分、縦パスで攻撃のスイッチを入れた菅がスパチョーク、小柏の繋ぎからボックス左で再びボールを受け、この折り返しを小林が押し込んだ。

複数人が絡む崩しで追いついた札幌が逆転を目指して前がかるなか、名古屋は69分に永井とともに、来季加入内定で特別指定の倍井をJ1デビューのピッチに。一方、札幌は76分に古巣戦の青木を送り込み、より攻撃意識を強める。

その後も次の1点を巡り、両ベンチともに交代策に打って出たが、スコア動かず。名古屋はこれでリーグ5戦未勝利となり、さらに上位が遠のく結果に。札幌は2試合未勝利だが、敵地で最低限の勝ち点1を掴んだ。

名古屋グランパス 1-1 北海道コンサドーレ札幌

【名古屋】

キャスパー・ユンカー(後5)

【札幌】

小林祐希(後21)

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