「飛行機に夢持って」思い込め模型作り19年、札幌の里中さん、高齢理由に制作〝卒業〟

「航空工学エコプレーン 京7号」を手にする里中重夫さん

 家庭ごみとなる食品トレーを材料に模型飛行機を19年にわたって作り、催しで子どもに配ってきた札幌市厚別区の里中重夫さん(96)が今春、高齢を理由に製作に区切りをつけた。その数2600機。戦時中は技術者として国産戦闘機の部品を造る工場で働き、空襲で仲間を亡くした経験も持つ。独学した航空工学を生かした模型には「飛行機は生活を豊かにするもの。飛行機に夢を持ってほしい」との思いを込めた。その願いに終わりはない。

© 株式会社北海道新聞社